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年金は富裕者の食い物か! [現代日本の世相]

年金は富裕者の食い物か!

               
 日本経済新聞(2月2日)は、日米首脳会談で安倍首相は米トランプ政権ににじり寄り、トランプ政権の政策の一つ、巨大なインフラ投資にGPIF資金を提案した、と報道した。 「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が米国のインフラ事業に投資することなどを通じ、米で数十万人の雇用創出につなげる」と報じ、国際的にも話題になった。GPIF資産、約130兆円のうち5%(6.5兆円)までを国外のインフラ・プロジェクトに使うというのだ。

 それに対し、GPIF髙橋則広理事長は次のようにコメントした。 「本日、一部報道機関より、当法人のインフラ投資を通じた経済協力に関する報道がなされておりますが、そのような事実はございません。GPIFは、インフラ投資を含め、専ら被保険者の利益のため、年金積立金を長期的な観点から運用しており、今後とも、その方針に変わりはありません。なお、政府からの指示によりその運用内容を変更することはありません。」

 安倍首相が、このような発言をしたのは初めてではない。2014年1月にスイスのダボスで開かれた世界経済フォーラムで安倍首相は「日本の資産運用も大きく変わるでしょう。1兆2000億ドルの運用資産をもつGPIF。そのポートフォリオの見直しをして、成長への投資に貢献します。」と宣言し、2014年10月にはGPIFの運用資産割合の変更を決定させた。国内債券を60%から35%に引き下げ、国内株式と外国株式を12%から25%に、外国債券を11%から15%へそれぞれ引き上げた。
 
 実際のところ、GPIFは資産約130兆円のうちの25%、約32.5兆円はすでに外国株式で運用している。髙橋理事長のコメントは、決して安倍首相の発言を拒否したのではない。政府の指示で投資先を決めるのではなく、「GPIFの意思」で投資先を選ぶのであり、結果的にそれがアメリカのインフラ投資になることもある、ということを言っているに過ぎない。
 
 特に国内株式、海外株式への資産運用をそれぞれ25%にしたことは問題だ。
 資産割合を変更した2014年以降から現在までは株価上昇の局面なので、国内外株式を50%に増やしたGPIFの総資産は増大してはいる。しかし、すでに2008-09サブプライム恐慌から景気拡大局面は8年を経過しており、次の恐慌が近い。

 アメリカでトラック運転士組合の年金が破綻状態だと伝えられている。ほかの年金のなかにも似たような危機的な状況の年金も多い。
 GPIFは、資産が巨大なこともあり機動的な資産運用はできないし、そもそも短期の売買の繰り返しはしない。「年金積立金を長期的な観点から運用」しているのである。
 ということは、急激な市場の変化の際に、ヘッジファンドなどの標的となり「売り」を仕かけられ、巨大な損の引き受け手となる可能性が大きいのだ。この場合、誰も責任を負わない。支給される年金額が減るだけだ。
 
 本来、年金はリタイアした後の庶民の生活を支えるものだが、実際はその資産を巨大企業や富裕層への投資へと流し込む仕組みが出来上がっている。構造的に国民の資産を利用する(=言葉は「運用」)仕組みができている。リスクのより多い資産への投資に踏み込んでいる。
 そればかりではない。安倍首相は年金を国民の資産だと思っていないのだろう。トランプ政権に対して、「アメリカへの投資資金は十分ありますよ」とささやき、自身の政治政策、「経済協力」に利用しているのだ。(3月19日記)
 
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