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いまだ混乱が続くトランプ政権 [世界の動き]

いまだ混乱が続くトランプ政権


1)「フリンを辞任に追い込み、対ロ政策を変えさせない!」

 ドナルド・トランプはロシアとの関係修復を訴え、大統領に当選した。その政策の象徴と言えるのが国務長官に就任したレックス・ティラーソンと国家安全保障担当補佐官になったマイケル・フリンだ。

 バラク・オバマは大統領を退任する直前、ロシアとの関係をできるだけ悪化させようとロシアを挑発した。昨年12月にロシアの外交官35名を含む96名のロシア人を国外へ追放したのはその一例。2017年1月6日にはアブラムズM1A1戦車87輌を含む戦闘車両をドイツへ陸揚げ、戦闘ヘリのブラック・ホーク50機、10機のCH-47、アパッチ24機なども送り込んだ。派兵されたアメリカ兵の人数は2200名。ただ、こうした挑発にロシア政府が乗らなかった。

 アメリカ欧州陸軍のベン・ホッジス司令官はポーランドに送り込まれたアメリカ軍の戦車に一斉射撃させた。ホッジス司令官によると、これはロシアに対する戦略的なメッセージなのだという。

 ウクライナではキエフ政権が1月下旬からウクライナ東部のドンバス(ドネツク、ルガンスク、ドネプロペトロフスク)に対する攻撃を激化させているが、その1カ月前にはクリントンを支持していたジョン・マケインとリンゼイ・グラハム、ふたりのネオコン上院議員がジョージア、バルト諸国、そしてウクライナを歴訪している。偶然ではない。

 フリンの辞任劇は、当然のこと、この流れの中で考えるべきだろう。ネオコン、CIA、NATO、軍産複合体、そしてアメリカの有力メディアがそのプレイヤーだ。

2) 対ロ政策の変更は何がまずいか?

 フリンはロシアと話し合って、ISを打ち滅ぼし、シリアへの戦争介入をやめようとしていた。フリンを追い落とした者たちとは、シリア戦争が終わってはまずい連中、ISを背後で操っていた連中、これまでロシアに戦争挑発を仕かけてきており、トランプ政権によるロシアとの和平協議の動きを破壊しなければならない連中ということになる。
 ネオコンであり、軍産複合体であり、ユダヤ資本こそ、シリアでの戦争介入、ロシアへの戦争挑発を進めてきたし、そこで莫大な利益も得てきた。ロシアとの和平は、その巨大プロジェクトを中止しかねない。

3) 盗聴とリークを誰が行ったか?

 辞任劇はワシントン・ポスト紙の記事で幕を開けた。トランプが大統領に就任する1カ月ほど前、フリンがセルゲイ・キスリャクと話をし、その中でアメリカがロシアに対して行っている「制裁」を話題にしたこと、これを副大統領に報告しなかったことが問題だと報じた。

 スノーデンの指摘する通り、CIA、NSA、FBIはあらゆる世界の政治家、資本家そのほかすべてを大規模に盗聴している。ワシントン・ポスト紙の記事通りなら、フリンとセルゲイ・キスリャクの会話を盗聴した人物がいることになる。盗聴したのはCIA、NSA、FBIといったところだが、盗聴内容を切り取って、メディアに漏らして報道させ、盗聴行為に対する責任を負わないように対応した。

 こんなことが可能ならば、自分に都合に悪い情報は無視しておいて、誰かしら政治的な敵を貶める情報だけを選んで暴露し、追い落とすことが可能になる。自分に都合のいい情報だけリークし、ライバルを追い落とせばいいのだから、政治権力を握るのも可能である。

 実際に、ネオコンはこれまでそのようにしてきた。ユーゴスラビアで深刻な人権侵害があると偽情報を流して、戦争介入しユーゴを破壊してしまった。大量破壊兵器があるという偽情報でイラク戦争を実行しイラクを破壊しつくした。結局、破綻国家をつくって、アメリカ軍とその傀儡、傭兵が支配する国や地域に変わった。いまだに修復し得ないところまで破壊しつくした。

 このようにすれば、あらゆる政治を操ることができる。情報機関はまさに政治的に自分たちの利益を守ろうとして対応している。情報機関だけでなくその背後に巨大な利益集団の存在がある。

 有り体に言えば、アメリカを牛耳る現支配層による何らかの情報操作、リークは許されるが、それに従わない政治家は許さないし、支配層にとって都合の悪い情報の公開は許さない、従わない者は情報操作によって政治的に屈服させる、ということだ。

4) 機能不全のトランプ政権

 はっきりしているのは、盗聴したCIA、FBI、NSAなどの情報機関、および有力メディアが、トランプ政権に従っておらず、それどころか政権外部のネオコン、軍産複合体の支配下にあり、トランプ政権を屈服させようと闘っている最中だということだ。

 トランプはフリンを慰留しなかった。トランプ屈服の第一歩だろう。
 その後、トランプは6兆円もの軍事費増大を表明した。明らかにネオコンや軍産複合体などのこれまで戦争を進めてきた勢力に対する「妥協」を意味している。

 しかし、ネオコンや軍産複合体はいまだ満足しておらず、トランプへの攻撃を止めていない。トランプがネオコンや軍産複合体に完全に屈服するまで続けるつもりだ。

 トランプは選挙中、オバマ陣営がトランプを盗聴したと非難している。これに対し、有力マスメディアは「証拠がない」と反論?[?]のキャンペーンを行っている。滑稽なのは、これを「トランプの横暴vsジャーナリズム」の対立として描き出していることだ。ワシントン・ポストをはじめとする有力メディアが、CIAとその背後にいるネオコン、軍産複合体に操られていることこそが何よりも問題だ。ジャーナリズムはその「汚れた関係」をまず告発しなければならない。

 ネオコン、戦争ビジネス、巨大金融資本を含む好戦派、反トランプ陣営に加わっている有力メディアと、民主党「リベラル派」は関係が深く、少なくともヒラリーやオバマなど一部は資金などの支援を受けている。トランプを批判するネオコンなどに「リベラル派」が従っている。だから、決して「トランプ対リベラル」の対立というわけでもない。

 こんなことで、トランプ政権の混乱は続き、いまだ機能していない。CIA、FBI、NSAなどの情報機関が、トランプのいうことを聞かないのだから、機能しない。政策を担ってきた国防省、国務省も様子眺めだろう。(3月22日記)
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