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「やりきれない」判決 ロード事件 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

米比政府の意向を慮った判決

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<性にかかわる暴力の連鎖を止めよう>

1)「やりきれない」判決

 12月1日、ジェニファー・ロード殺人事件に対する判決が、オロンガポ地方裁判所であった。この裁判は全国的に注目されており、長い判決は3時間にわたって全国テレビで読みあげられた。
 フィリピンではこれまで米兵の犯した犯罪の多くは、闇に葬られてきた。米軍による脅し、買収など様々な妨害に屈せず、裁判にまで至ることは極めて稀である。

 米兵によるレイプは米軍、米政府の脅しや買収で、裁判にまで持ち込まれることは極めて少ない。
 2005年、「ニコル事件」は、被害者と家族、支援者が、米兵スミスをレイプでフィリピンの裁判所に訴え、第一審で有罪を勝ち取った。しかし、その語、米政府は被害者と家族に対する脅しを繰り返し、最終的には被害者ニコルさんが告訴を取り下げ、スミスは釈放された。被害者と家族は米国に用意された住居で暮らしているという。

 今回の犯罪は、殺人である。被害者はすでに死亡しており、告訴を取り下げることはできない。そのような意味においても、米兵が犯した犯罪が、果たしてフィリピン法に従いキチンと裁かれるのかと、すべてのフィリピン人、フィリピン社会はこの裁判の行方に注目したのである。 

 オロンガポ地方裁判所74支所裁判長ロリーン・ギネス・ヤバルデ(Roline Ginez-Jabalde)の判決は、長かったけれども大方の予想通り、「悪い」内容だった。

 一言でいえば「明確に殺人と認められる証拠は認められない」というのだ。すべてのフィリピン人が、判決を聞いてため息をついた。「裁判所に期待を抱いて裏切られた」、はたまた「米軍と米兵の犯罪はフィリピンでは裁かれない」という意味か、いずれにせよ「やりきれなさ」を皆が感じたのである。

2)殺人罪がどうして裁かれないのか?
 ジェニファー・ロードは確かに殺されていた。
 2014年10月11日に、オロンガポ市のホテルの洗面所で頭を便器に浸漬した死体で発見された。首には押し付けられた跡があり、法医学調査によれば便器の縁に押しつけられたものと証明された。

 手を下したのは、米海兵隊ジョセフ・スコット・ペンバートン伍長であるのは間違いない。しかし「殺人者に値する罰を受けない」という裁判所判決はあらかじめ決められており、その理屈を述べるために3時間かけたのである。

 判決は、「殺人であったとことを証明する十分な証拠がない」と決定した。刑罰は一段階減じられ、わずか6~12年の禁固に処されただけだ。殺人なら、刑期は少なくとも20年間であろう。

コピー ~ ペンバートン.jpg
<ペンバートン>

3) 言い訳の判決理由

 言い訳めいた判決理由を見てみよう。
 判決は、起訴側が殺人となる3つ状況を確立できなかったとする。

 A)裏切り:法廷は、ジェニファー・ロードの殺害が予定されていなかった、とっさの事件であり、裏切りはなかったとした。ジェニファー・ロードが彼女の本当の性についてペンバートンを「だました」ので、ペンバートンが怒って暴行した犯罪に、情状酌量を認めるとしたのである。

 B)優勢な強さ:法廷は、起訴側は、容疑者が犠牲者より本当に強かったと証明していないという。法廷は、ジェニファーの生まれた性を引用し、26歳のジェニファーよりも19歳の海兵隊員ペンバートンが強かったとは言えないというのだ。

 C)虐待の濫用:ペンバートンが犯罪を犯したとき酔っていて、正常な精神状態ではなく、ペンバートン側に「合法の感情から生じる情熱と混乱」があると、法廷は決定したというのである。
 このような理由で殺人罪が成立しないのなら、何でもやり放題ではないか!

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<LGBT Pride>

 判決は、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の人々に対する差別と偏見に満ちたものであり、LGBT団体から激しい怒りと抗議が集中している。
 ペンバートンを殺人で訴えた弁護士ハリー・ロケは、「私は、非常に頭に来ている。判決はLGBTコミュニティに対して憎悪による犯罪を促すものであり、極めて差別的だ」と声明した。

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<On the wing of love

5)フィリピンの主権が犯された

 今一つの人々の怒りは、果たしてフィリピンに主権が存在するのだろうかという疑問だ。
 これまで「米軍と米兵の犯罪はフィリピンでは裁かれない」という事例をいくつもみてきた。米軍の存在がいかに大きいか、支配的かということを、いつも思い知らされてきた。

 それ以上に情けないのは、米軍に一方的に押し付けられたのならまだしも、そうばかりではなくフィリピン政府が米国政府の意向に従い、今回は裁判所までがアメリカ、フィリピン両政府の意向に従い、判決を書いた現実である。フィリピンの裁判所が自発的に自主的に米兵の犯罪を正当に裁かなかった、犯罪者が米兵なのでこれを見逃した、進んで主権を放棄したという、事実である。

 1月12日には、フィリピン最高裁が米比防衛力拡大強化協定(以下:EDCA)の違憲かどうかの判断を避け、実質的に容認した。この一連の判決には明らかに関連がある。そこにフィリピン支配層の意思が明確に読み取れるし、背後には米国のアジア戦略が存在する。

 フィリピンの人々の人権を擁護しない、安全保障と称して米軍の駐留を認め地域の軍事的対立を激化させる、現在のフィリピン政府の選択した路線は、フィリピン人の生活と安全を脅かしその利害に反するものだ。
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比最高裁、米軍「駐留」再開を容認 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

比最高裁、米軍「駐留」再開を容認 

 米軍の再駐留を認める「拡大防衛協力協定」(the Enhanced Defense Cooperation Agreement、以下:EDCA)が「違憲ではないか」という訴えに対し、フィリピン最高裁は1月12日、「最高裁は、違憲かどうかを判断しない」とし、実質的にEDCAを認める判断を示した。これにより、米軍はフィリピン国内に展開したり、基地を利用したりすることが可能になる。

 米比は2014年、中国の海洋進出を念頭にEDCAを結んだ。当協定が「憲法違反」として元上院議員らが提訴し、発効の手続きが止まっていた。最高裁は10対4対1の評決で「大統領が決めた協定であり、裁判所は立ち入ることができない」として訴えを退けた。4人の判事は違憲とした。

 この結果、EDCAは、両政府が詳細を詰め合意した後、発効する予定。EDCAは、艦船の停泊や合同軍事演習を可能にした98年のVFA訪問軍協定や相互防衛条約の拡大版であり、これらも含めて憲法には抵触しないという判断だ。

 フィリピン憲法は外国軍の駐留を禁じており、1992年米軍は全面撤退していた。駐留するなら上院が批准した条約で規定する必要がある。「新協定」EDCAが認めているのはあくまでも「一時的な軍事力の展開」との位置づけである。しかし、「一時的」は米比両政府が判断するのであり、実際には駐留できることになる。

 背後にあるのが、米比両政府の、南シナ海での中国への対抗だ。陸軍ばかりで海軍空軍をほとんど持たないフィリピンが、自国だけで対処するのは不可能であり、アキノ政権内、フィリピン支配層内では、米国の意向に従い再び米軍を受け入れるべきだとする声が高まっていた。

 今回の最高裁の判断は、「アキノ政権側からの圧力に最高裁が屈した」と、評価されている。
 米国は中東からアジアへの軍事力の「リバランス戦略」を掲げており、南シナ海に面するフィリピンは重要性が高い。協定締結と今回の「合憲」判断により、米軍にとって比国内での軍事施設使用に道が開けたことになる。

 フィリピン国内では、EDCA 廃棄、VFA廃棄、米軍駐留に反対する人々の運動が続いてきた。ロードさん殺人事件も、もとはといえば米軍が存在し、EDCA,VFAがあるからだと批判されてきた。
 今回の最高裁の判断に対して、女性団体カイサカ(Kaisaka)が、早速、声明を出している。以下に紹介する。

************************

最高裁決定は、フィリピンの安全を脅かす
       KAISA KA ・ 2016年1月13日

 1月12日の「米比拡大防衛協力協定」(以下:EDCA)についてのフィリピン最高裁決定は、フィリピンと東南アジア、東アジアの安全を脅かすものです。

 カイサカ(Kaisa ka: 女性の解放のための社会変革協会)は、最高裁が圧力に屈して、憲法の条文とその精神から離れ方向転換し、人々の安全を無視したと評価しています。

 EDCAについて、最高裁が大統領府に味方したことは、予想されていたことであり、多くの人を驚かせはしませんでした。司法省が「EDCAは合法である」と宣言するらしいという情報は、早くから漏れていました。国防省と外務省が、南シナ海に中国の行動に関するニュースとともにほとんど毎日、最高裁へやって来ていたので、アメリカ合衆国に有利にするようにという最高裁判断への圧力は、大きかったに違いありません。EDCAを認めることは、AFP軍装備をアップグレードし、米国の軍事援助を増加させることであり、フィリピンと米政府当局が深く結びつくという「運命」を選択することなのです。

 わが国の最高裁が、フィリピン政府の間違った「行政協定」合意=EDCAを、容認し何にもしなかったのは、嘆かわしいことです。 憲法 第VII条21節は、以下の通り、はっきり述べています: 「上院議員の少なくとも3分の2以上によって、意見が一致しない限り、条約または国際合意は有効ではない」、
 そして、第XVIII条の第25節には、次のように書かれています。「フィリピン共和国とアメリカ合衆国間の軍事基地に関する協定は1991年に満了した後、外国の軍事基地、部隊、または軍施設は、フィリピンに存在することは許されない。上院によって正式に同意された条約に基づく場合、あるいは他の国との条約について議会が要求し開催される国民投票で過半数承認される場合は、その限りではない」。EDCAを容認すると決定した最高裁は、憲法の条項、規定を露骨に違反した行為を、「正しい」「ふさわしい」と強弁しているのです。

 また最高裁は、EDCAがフィリピンにもたらす恐ろしい結果を無視しました。最高裁とアキノ政権は、米国がインドーアジアー太平洋の要所で、米国の覇権に挑戦するあらゆる勢力の出現をチェックする戦略に沿って、EDCAを推進してきたことを知っています。ライバル中国に対して、訓練しすぐに武器を取ることができるように、フィリピン軍を展開し軍装備を配備するために、EDCAを推進してきました。最高裁とアキノ政権が、南シナ海で中国への対抗を強く考慮しているのは間違いありません。しかし、中国との争いを解決する際に私たちがもしEDCAに頼る場合、米国軍事力が引き起こす荒廃に触れることは憚れています。

 米国との古い関係、基地群は、フィリピンを「米国の裏切り」に導きました。旧日本軍による最も残忍な攻撃を招きました。日本軍が進出してきた時、米国はヨーロッパ防衛を優先するため、私たちのもとを去りました。第2次大戦の後、数千のフィリピン人、特に女性と子供たちは、米軍基地の内外でアメリカの兵士の手で、虐待を受けました。

 EDCAは、フィリピン社会の米軍の基地化をもたらすでしょう、そして、もし米国が中国との戦争を推し進めるなら、フィリピンの安全保障は保障されないでしょう。 その代わりに、私たちには性的いやがらせ、暴行の犠牲者になるのであり、そして、通常兵器、化学兵器、生物武器の兵器庫を持つ影響を受けるのです。

 カイサカは、EDCAを廃棄するために、米国による戦争の枢軸へフィリピンが関与しないように、女性たちが強く団結するよう呼びかけます。

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ロードの正義を求める叫び声は、オロンガポに鳴り響いた [米兵によるレイプ事件、犯罪]

ロードの正義を求める叫び声は、オロンガポに鳴り響いた

 米海兵隊員によるロードさん殺人事件が2014年10月11日に起きて一年がたった。フィリピンでは多くの民主団体、人権団体が、フィリピン人の人権がないがしろにされる現状を批判し、米海兵隊員の犯罪をフィリピン法で裁くことを要求している。このような犯罪が起きる原因は米軍の存在、米比軍訪問協定が原因であるという批判も高まっている。一年経ったが、「ジェニファーに正義を!」と訴える運動は広がりを見せている。

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米兵による殺人事件に人々の怒りは納まらない

1)オロンガポの悲劇

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<右からハリー・ロケ弁護士、ロードさんの家族>

 アメリカ国旗がオロンガポ市スービック湾海軍基地から降ろされた最後の時は、1992年11月24日だった。アメリカ海兵隊員と水夫の最後の一群がこのスービック海軍基地を出発した日でもあった。
 ある米国兵士の運命が今年の同じ日に、決定されることになるのは、まったくの偶然だろうか。

 オロンガポ地域事実審裁判所(RTC)74支所の判事ロリーン・ジネス・ヤバルデ(Roline Ginez-Jabalde)は、拘留された米国の海兵隊伍長の殺人公判で、評決を伝えている。被害者ロード遺族の弁護士ヴァージニア・スアレスによって、ジョセフ・スコット・ペンバートン伍長は、2014年10月にトランスジェンダー、ジェニファー・ロードを殺したとして訴えられた。

2)ジェニファーに正義を! 一周忌のデモ

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 オロンガポ市――中央ルソン、サンバレス(Zambales)州のこの街から、未だ悲嘆にくれている遺族は、殺人事件を国に忘れて欲しくないと訴えている。トランスジェンダー女性、ジェニファー・ロードさんの死体が、オロンガポのモーテルで発見された一年後を経て、11月8日日曜日に、300名の支持者、友人、性権利を求める団体のメンバーが、遺族とともに、「メモリアル・ウオーク」を行った。

 デモ参加者は、それぞれの旗、バナーを持って、ロードさんが最後に目撃された場所であるモーテル、セレゾン・ロッジ(Celzone Lodge)の前を行進した。

 ロードさんの死体は、ある外国人が借りたモーテルの部屋のトイレで、従業員によって発見された。その外国人は、後に目撃者によって米国の海兵隊の伍長ジョセフ・スコット・ペンバートンと特定された。
 ロードさんの遺族は、地域裁判所のロリーン・ギニス・ヤバルデ(Roline Ginez-Jabalde)判事が、12月14日までに判決を出すのを待っている。米比軍訪問協定によってあらゆる米兵の審議は1年間で完了するが、その最終日に刑事訴訟は終了する予定だ。

 遺族は、ロードの墓を訪れ、一周忌をしのんだ。
 「苦しみと犠牲の一年でした。今現在、私が求めるのは、ただジェニファーのために正義を得ることです」、「私の悲しみは、容疑者ペンバートンがフィリピンの法律できちんと裁かれ投獄されるまで終わりません」と、犠牲者の母であるジュリータ・ロード(Julita・Laude)は語った。

 「ジェニファー・ロードの一周忌は、私たちすべての苦しめる不正の一年間だった」、「ナナイ(Nanay)、ジュリータ(Julita)、ミシェル(Michelle)、マロウ(Malou)たちロードの姉妹の言語に絶する痛みと苦しみの一年を意味する」と、遺族の弁護人の一人、ヴァージニア・ラクサ・スアレスは語った。

 「遺族は、最近の出来事の展開が、正義を実現しにくくするのではないか、と心配している、というのは、ライラ・デ・リマ司法長官が来年上院に立候補するために辞任し、代理を務める司法省官僚が指名されると、ペンバートンの殺人事件に影響するかもしれない」と、遺族の主任弁護士ハリー・ロケ(Harry Roque)は指摘した。

 ロケ弁護士は、「ニコル」事件(2005年の米兵によるフィリピン女性強姦事件)に関係した法律弁護団の一員であった時から、この当局者が「はっきりした利害関係」があると指摘してきた。
 ロケ弁護士は、ペンバートン弁護団が「検察側証拠により無罪である」と主張しており、裁判所でなされる最後の主張に疑問を呈した。

3)事件はどのように起きたか?

 ちょうど2014年10月11日真夜中、ロードの死に関するニュースは、激しい情熱がほとばしるように流布し、夜明けの静寂を破った。

 地方警察は電話に応じて、セルゾン・ロッジの部屋に急行し、きちんとベッドと枕が積み重なっているのを発見した。しかし、警官は、部屋のトイレ内でロードが死んでいるのを見て、飛び上がった。彼女の頭は便座のなかに押し込まれていた。 挫傷は、犠牲者の首の回りに見えた。 彼女の舌はわずかに突き出ており、彼女の髪はもつれていた。
 数時間後に、アメリカの科学捜査調査官は犯行現場に到着した。そして、近所の人たちは事件が普通の犯罪でないとようやく理解した。

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<女性団体ガブリエラのデモ>

 ロードさんの死は、アメリカ兵士がフィリピン人女性を強姦した2005年の「ニコルさん事件」を彷彿させた。このような事件は、フィリピンの都市では何度も起きて来たのである。

 ただ今度はだけは少し違った、ジェニファーは強姦被害ではなく殺されていた。

 問題を複雑にしているのは、ロードさんがトランスジェンダーであったことだ。殺人の詳細が少しずつ明らかになると、彼女の死は地域だけでなく国際的にもメディアを通じ人々の注目を集めた。
 地方警察は、ロードさんを見た最後の目撃者から一外国人の捜索を明らかにした。目撃者、セルゾンの部屋係員エリアス・ガラマスと、ロードさんの友人でバービーと称するトランスジェンダー女性は、後に裁判所で容疑者ペンバートンを特定する証言をした。
 30人もの目撃者は、3月23日に始まった裁判の間に、政府検察官によって示された。

 ロードさんの死体が見つかった二日後には、警察と米海軍は海兵隊員が殺人に関して米艦で拘留されていることを確認した。

 目撃者バービーは、米海軍犯罪調査サービスによって示された写真からペンバートンを特定したため、ペンバートンと殺害の関連が明確になった。

 19歳のペンバートンは3,500名の米海兵隊の一員であり、オロンガポ市の近くの軍トレーニング・サイトを含むフィリピンのいくつかの地域で行われた10日間の軍事演習に、海軍兵士とともに参加していた。
 ペンバートンは、第9海兵隊、第2大隊に属する対戦車ミサイル部隊のオペレーターだった。犯罪へ関与した後、彼は米艦ペリリュー(Peleliu)に乗船し演習に参加している。

 犠牲者の死に関するニュースが伝えられた後、ロードさん遺族に対する支持と同情の声が、すぐに沸き起こり、すぐさま米軍兵士による殺人事件として、街頭での抗議行動が行われた。事件の根本原因は米軍の存在であるという批判が広がった。

 一連の抗議運動は、アキノ政権に、容疑者ペンバートンを米国軍艦からアギナルド基地(フィリピン軍本部)拘置施設に移すように求めた。フィリピン政府が拘束し裁判するのが、フィリピンの主権だからだ。

 ロードさんを思い起こす日はいつも、激しい感情で満たされた。3日目にロードさんの母(Julita)が斎場に到着したとき、家族の悲しみは頂点に達した。 彼女がジェニファーの死を知ったのはその時が初めてだった。
 苦しみの中で、ロードの姉妹(Marilou)は、10月15日にオロンガポ市検察官のオフィスで、ペンバートンに対する殺人告訴を提出した。ロードさんの姉妹は、主要な助言者、弁護士ハリー・ロケ・ジュニアと3人の警官を連れて行った。

 数日後に、ロードさんのドイツ人フィアンセ、マルク・スエセルベック(Marc Sueselbeck)は、最後の敬意を払うために到着した。
 ロードさんが埋葬されたあと、スエセルベックはペンバートンが拘留されていたアギナルド基地のフェンスをとび越えたため、出入国管理局によって強制退去とされ、すぐに出国させられた。

 殺人罪で刑事告訴される理由が発見され、政府の検察当局が市検察官エミリーフェ・デ・ロス・サントスによって率いられることになった後、12月15日、ペンバートンは正式に殺人事件として起訴された。殺人は保釈できない罪であり、最高40年の禁固によって罰せられるべき罪である。

追悼 ジェニファー・ロード (240x320).jpg
<追悼 ジェニファー・ロード >

4)正義のための彼らの闘争において、遺族は孤立していない

 11月8日日曜日にメトロマニラ・マカティ市で、レスビアン、ゲイ、バイセクシャルとトランスジェンダー(LGBT)コミュニティのメンバーは、ヴァクラッシュ(Vaklash)と呼ばれているイベントで、ロードさんの死を悼むために集まった。
 LGBT組織(Bahaghari)によって出された声明によると、「ロード殺人は他の人たちに対する一人の男の犯罪を超えている」、「これは、米国の利益に反対し立ち上がるフィリピン人に対する犯罪であり、私たちの主権の問題だ」とバハグハリ(Bahaghari)スポークスパースンであるアーロン・ボネッテ(Aaron Bonette)は語った。

5)裁判闘争

 証人席のペンバートンは、自衛のためロードさんの首を締め抑えつけたが、殺害するつもりはなかったし、殺害していないと発言した。ペンバートン弁護人フローレスは、ペンバートンが、ロードさんが身体的に男性であるとわかったあと、争いになったと語った。ペンバートン側は、検察側証拠の不備を指摘したりして、有罪判決から逃れようとしている。

 他方、遺族側のスアレス弁護士とロケ弁護士は、法廷がペンバートンに対して有罪の評決を下すと確信していると語った。「ペンバートンが有罪判決を下されたら、私たちは、彼をフィリピンで服役させることを求め続ける」、「もし、無罪になるならば、彼が直ちに国外外退去にされ、上級裁判所に上訴できなくなる、それはすべてのフィリピン人にとって損失であり、フィリピン主権の侵害である」と、スアレス弁護士は語った。


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ジェニファー・ロードに正義を! [米兵によるレイプ事件、犯罪]

ジェニファー・ロード:
フィリピンの人々に対する継続的な犯罪のもう一人の犠牲者
KPD 声明  


 殺人容疑者・米国海兵隊ジョセフ・スコット・ペンバートン上等兵の手によるジェニファー・ロードの陰惨な死は、米国-フィリピン相互防衛条約委員会(MDB)総会と同時だった。 殺人者は、ごく最近のフィリピン-アメリカ陸海空共同の上陸演習直後に、来た。ペンバートンは、12日間の軍事演習Phiblex 15に参加した3,500人の米海兵隊員の一人だった。

 426以上のさまざまな軍部隊の共同演習が今後予定されていることを知るなら、フィリピン人は不安にかられるだろう。共同演習は最近の米比相互防衛条約(MDB)会議で達成された決定の一つである。 フィリピン最高司令官であるノイノイ・アキノ大統領は、国を代表して、米海兵隊兵士によるフィリピン人に対する最近の犯罪にもかかわらず、数百以上の部隊の共同軍事演習を米比相互防衛条約(MDB)により承認した。人々はそれを知り、怒りにあふれている。米軍の存在が人的にも物資的にも増大しており、米軍国主義に反対している多くのフィリピン人にとって、重大な侮辱である。

 最近、米兵による犯罪に再び光が当てられ、1999年締結の米比相互軍訪問協定(以下:VFA)が注目されている。VFAは、2012年以降、その検討が長引いており、最近署名された米比防衛協力協定(USRP)は、最高裁判所でまだ合憲性がまだ判断されていない。 両方の条約、協定が問題とされているのは、フィリピンにおける米軍(人員、武器、器材)のプレゼンス増大と、米軍とフィリピン軍の共同軍事行動が続いている現状の根拠たりうるのか、という点にある。

 VFA第5条は、フィリピンの米軍関係者によって、その職務以外でなされた、犯罪の管轄権問題と関係したあらゆる法的責任を規定している。 VFAは、犯罪を犯した米軍関係者に対する司法権を、フィリピン政府に対し許諾している。しかし、アメリカの兵士の逮捕・検束権は、米国政府に帰属する。ジョセフ・スコット・ペンバートン上等兵は、犯罪の調査まで、おそらく前米海軍基地であるスービックのドッグにいる軍艦USSペリリューで、彼の上官によって現在も拘留されている。

 さらにまた、VFAには、どんな米軍関係者に対するでもどんな刑事事件の判決も一年以内になされなければならないと規定している。さもなければ、米国はもはや法廷に被告を出廷させる義務はなくなる。

 フィリピン国家警察(PNP)は、ペンバートン上等兵に対して殺人容疑を提出した。しかし、このこと自体は、ペンバートンの拘束権を米国からフィリピンへ移すのを強要しない。仮に身柄を移す場合にも、刑務所または拘置所の位置と条件について米国の同意がなければならないと、新任のAFP参謀長グレゴリオ・カタパング将軍は、臆面もなく説明し、米軍のもとへの保護を正当化したのである。

 私たち、民族民主連合(KPD)は、警戒を呼び掛ける。 ペンバートン事件の取扱いは、2005年米・海兵隊員ダニエル・スミス陸士長がフィリピン女性ニコルさんを強姦し訴えられた「ニコル」事件と、同じように処理される可能性が高い。スミスはフィリピンの裁判で有罪判決を下されて、ほんの数日2、3日マカティ市刑務所に入れられた。伝えられるところでは、ニコルさんが告訴を撤回したあと事件が解決されるまで、スミスは米国当局によって連れ去られて、アメリカ大使館内に保護された。

 ペンバートンによって犯された犯罪は、非常に凶悪だが、事件は犯罪を超えた問題を孕んでいる。本当の重大な問題は、VFAとフィリピンの管轄権である。すなわち、フィリピン国内で犯罪を犯したアメリカ兵に対するフィリピンの国家主権である。2005年のダニエル・スミス伍長の場合は、フィリピンの管轄権を確認したが、フィリピン主権はVFAによって保証されなかった。

フィリピンと全世界の人々のために、ジェニファー正義を勝ちとろう!
 
 米国は、世界で一番の軍隊を持つ経済大国である。
 その好戦的な姿勢は、フィリピンだけでなく世界の多くの国に対し継続的に行使される米国の軍事力で維持されている。フィリピンは、フィリピン政府の従属によって、米国の新植民地として、およびアジア太平洋地域と世界を支配する米国軍事力の一拠点として機能している。

 フィリピンは2020年までにアジア太平洋地域での米海軍と米空軍の60%を展開する「リバランス戦略」のため、米国の軍事力を増やし、米軍事力を展開するホスティングの役割を米国に指定されている。

 これは、米比相互防衛条約(EDCA)と恒久化されようとしているVFAの背後にある政治的理由である。そのような状況下では、米軍関係者によるフィリピン人に対するより多くの犯罪が予想される。しかし、最も気がかりなことは、フィリピン政府が、世界にたいし軍国主義、帝国主義の目的と計画を描く米国の共犯者であることだ。そのため、フィリピンの人々は、このプロセスに引きずり込まれつつある。
 米国の帝国主義、軍国主義の計画に対して一致団結して闘おう!

 ジェニファー・ロードのための正義を! フィリピンの人々のための正義を!
 米国の軍国主義に抵抗しよう!
 EDCAを取り消そう! VFAを廃止しよう!

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トランスジェンダーでなければ、大きな抗議となったろう [米兵によるレイプ事件、犯罪]

ジェニファー・ロードがトランスジェンダーでないならば、
彼女の死は大きな抗議を引き起こしたろう!

7月28日、メレディス・タルサン(Meredith Talusan) ガーディアン

14年10月22日 スエセルベク 米軍キャンプのフェンス越え (238x320).jpg
<2014年10月22日、スエセルベク 米軍キャンプフェンス越え>

 伝えられるところでは、ドイツ市民マルク・スエセルベック(Marc Sueselbeck)は、彼のフィアンセであったジェニファー・ロードさんが昨年殺されたフィリピンへの再入国は許されなかったし、誰もその事実に大きな注意を払っていない。

 裁判の申立書によると、スエセルベックさんのフィアンセ、ジェニファー・ロードは、米海兵隊ジョセフ・スコット・ペンバートンによって、2014年10月に殺された。 しかし、スエセルベックは、彼が生涯の愛人と呼ぶジェニファー・ロードをきちんと哀悼するためにフィリピンに戻ることはできなかった。

1)米軍キャンプのフェンスに登り、国外退去に
14年10月22日 スエセルベックが米軍キャンプのフェンス越え ヴァージー弁護士も見える (320x201).jpg


 ロードさんの死後、アメリカ政府が殺害容疑者である海兵隊員ペンバートンを米軍キャンプ内に匿った昨年10月22日からの2週間、キャンプ前で多くの人々が抗議行動を行い、その時マルク・スエセルベックは抗議のためキャンプのフェンスを登った。その後、彼はフィリピン政府から強制退去を命じられ再入国を禁止された。

 スエセルベックは、対応した米軍兵士の誰もが彼の質問に答える気がなかったので、駐屯地のフェンスを登り米軍駐屯隊長に話しかけ、回答を得ようとしたと、言う。フェンス越えをもって、フィリピン政府は彼を強制退去にし、かつ再入国拒否を9ヵ月間続けることにした。

2) スエセルベックの訴え

 「殺されたジェニファーと犯人ペンバートン以外に、その部屋で何が起きたか誰も知る者はいない」と、スエセルベックは、タイで会った時、取材に答えた。彼はフィリピン政府によるフィリピンへの渡航禁止に反対し、より近くから窮状を訴えるためにタイで暮らしている。

 スエセルベックは、「私は妻が私に対する背信行為をしたと思っていない。たとえ彼女が他の人の目にどう映ったとしても、私は彼女がどういう人物か知っている、そして、彼女がどれほど怖がったかもわかる……私が常に彼女を愛していて、常に彼女を支持している。彼女のために戦い続ける」と語った。

 他の多くの人たちの判断にもかかわらず、ロードさんの死を前にし、何の名声も望まないある男性が彼女のために戦うと堂々と表明している。彼の愛であり、また大変勇気ある行為だ。しかしほとんど誰も彼の声に耳を傾けていない。

 スエセルベックさんは、米軍キャンプのフェンスによじ登りただ悲嘆しているフィアンセと見なされている。彼は、殺人で告発された米海兵隊員ペンバートンの裁判で証人に立つとも表明した。彼女の死を嘆き悲しみ、フィリピンに戻り彼女の墓を訪れたいと泣いた。

 冷酷なフィリピン政府によって国外退去にされて以来、米海兵隊員ペンバートンが罪から逃れないために、疲れを知らずに戦い続けている。

141021 母、ヴァージー、スエセルベック、ハリー・ロケ、 (320x215).jpg
<左から、ロードさん母、ヴァージー弁護士、スエセルベックさん、ハリー・ロケ弁護士、>

3)トランスジェンダー女性に対する偏見

 トランスジェンダー女性は、通常「魂の伴侶」の愛に値しない存在として描かれる。タブロイド紙がトランスジェンダー女性とデートする有名人を報道するとき、記事は「なんておかしいことか!、変だという事に気が付かないのか!」という観点から書かれ、社会的に非難される。しかし、男性が無条件でトランスジェンダーを愛していて、彼女のセックスワーク歴についての世の中の非難にもかかわらず彼女を支持するとき、米国とフィリピン間の軍事的関係に影響を及ぼす事件の背景のなかで、貴重な記事として記されるのである。

 ジェニファー・ロードがシスジェンダー女性であったことに対する国際的な憤激を想像してほしい。もし、ジェニファーが米国民であったならば、どうだっただろう。

4)性的仕事は、トランスジェンダー女性のなかで決して少ない人々ではない。
彼女らは他に生きていくオプションをより少なくしか持っていない

 しかし、スエセルベックさんの声に耳を傾けた人でも、あるいはトランスジェンダー女性を認めるつもりになった人も、トランスジェンダー女性は社会的に少数だとしてこの問題から逃げようとする。ジェニファー・ロードの死は、非常に多くのトランスジェンダー女性がセックスワークに従事する本当の理由がどのように関係しているかの解明を求めている。

 本質的に不誠実で性的に堕落しているのではなく、生き残っていく手段がこの社会に少ないことが問題なのだ。トランスジェンダー女性の人権、あるいはセックスワークに従事する女性の人権は、一段低いのではない、当然のこと擁護されなければならない。

 トランスジェンダー女性も、あるいはセックスワークに従事する女性も、女性である。彼女等も含めた女性の人権は擁護されなければならない。マルク・スエセルベックさんが取っている態度のなかに、ジェニファー・ロードさんを理解する鍵がある。
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取引など、ありえない! [米兵によるレイプ事件、犯罪]

取引など、ありえない!

 ロード殺害事件を担当するハリー・ロケ弁護士が、「告訴取り下げはありえない!」と表明した。
 2005年ニコル事件でも、米政府・米軍はニコルさんと家族に強引に説得と脅迫を繰り返し告訴を取り下げさせた。ロード事件でも遺族に米政府から「取引」の働きかけがあるという新聞報道があり、そのことに対してハリー・ロケ弁護士は見解を述べ、決して取引には応じないと宣言している。

 取引など、ありえない!

      2015年9月3日、ハリー・ロケ弁護士

150810 オロンガポ裁判所外で、ロードの母,ヴァージー、ハリー・ロケ (320x192).jpg
<8月10日オロンガポ裁判所外で、左からロードさん母、ヴァージシア・スアレス弁護士、ハリー・ロケ弁護士、ロードさんの姉妹>

 殺されたロードさん家族が、ペンバートン容疑者による殺人事件の決済として3,600万ペソ(約9,000万円)と6人分の米国のビザを求めたという新聞報道があり、この前の月曜日(8月31日)朝、それが真実なのかとノリ・デ・カストロが問い合わせの電話をかけ私を起こしたとき、私はショックを受けた。この前の火曜日(9月1日)、ペンバートン容疑者は、彼の3人目であり最後の証人(ラクエル・フォルトラン医師)を提示し、事件審理を休んだ。 弁護側は、書面による証拠と検察の起訴状の提出に対し、コメントする時間を確保するよう求め、認められた。 その後、法廷は9月14日にオプションの口頭審問を設定し、12月14日に事件の公表を決定した。

 この事件審理で、容疑者の弁護側を休ませることになるので、私はショックを受けた。たとえ家族がそうしたいとしても、和解に応じることは現在の法律では不可能である。2005年の「ニコル」レイプ事件、これはフィリピンの裁判所で有罪判決が出て法的には解決された。この事件と異なり、ペンバートンの場合は殺人である。殺人が国に対して犯される重罪であり、彼は司法取引の後も定住することはできない。

 実際の対処が法理論と異なることがあるのを私は認める。そのようなことはある。刑事事件において、事件の申し立てが「誤解だった」と主張し、原告申立人が告訴を断念する宣誓供述書を提出すれば、通常結着がつけられる。 2005年の「ニコル」事件もそうだった(米海兵隊員ダニエル・スミスがニコルさんをレイプし、フィリピン裁判所で有罪判決となったが、後にニコルさんが告訴を取り下げた)。 ニコルさんがレイプされた事実を偽って告訴を取り下げた。

 当然のことながら、検察官は結審ではなく、却下を余儀なくされる。 原告がいないからであり、起訴することができないのである。 刑事事件の決裁禁止の例外は強姦のような個人的な犯罪である。その場合でも、被告人が「被害者」と結婚して解決されることさえある。 彼らが、犯意があったためでなく「無謀または過失」のため犯される重罪であるので、「準犯罪」である。

 ただ、殺人は司法取引で解決できないと、私は繰り返して主張している。
 司法取引の規定でさえいまだ新しい。私がロースクールにいた25年前には存在しなかった。私が司法省の故セラフィン・クエバスの下で、刑事訴訟を取り上げた時、刑事事件を危うくすることに対する規則は絶対であった。 

 解決を容易にする手段としてありうるが、私は、2つの条件の同時発生がありうると考えた。 一つは、原告が同意しなければならない。二つ目は、より低い犯罪に嘆願がなければならない。後者は、被告人が民事責任の消滅にもかかわらず犯罪の有罪判決を受けなければならないことを意味する。

 私は弁護士としてそんなに無頓着ではない。私のロースクール同級生エヴァリン・ウルスア(Evalyn Ursua)(2005年「ニコル」事件の弁護士)と同じ目にあうのではないかと思った。ある日、エヴァリン弁護士は自分自身がニコルによって解任され、「ニコル」と共に告訴断念の宣誓供述書に署名した別の弁護士によって代えられるのに気づいた。

 私たちの訴訟は、ニコル事件と同じオロンガポ市の検察官となった時から、可能性はより一層顕著である。そして、更に悪いことに、ロード事件起訴側を担当しているのは、ニコル事件のレイプ犯ダニエル・スミスの当時の弁護人であり、現在の司法省次官である。

 しかし、違いはジェニファー・ロードがすでに殺されていて、告訴断念の宣誓供述書に署名することができないことだ。そのうえ、私たちのロースクールのクラス卒業生総代であったエヴァリン弁護士の行ったことは、はるかに控え目でアカデミックであったが、そのエヴァリンの場合と違って、私の当面している課題は非常に明白である。

 私は、ロード殺害事件に対するどのような「和解」提案であっても、依頼人と直接話をする。そして、個人的であるか公的であるかにかかわらず、「和解」によって事件の責任をあいまいにする行為を行うのならば、どのような弁護士に対しても、私は資格剥奪を要求する。

 エヴァリン弁護士が2005年のレイプ犯・米海兵隊員スミスの弁護人と交渉した方法で留保したとするなら、私にはそのような留保に期待しないでもらいたい。 私は、弁護士の名簿から排除するに値するそのような非倫理的な弁護士であることを拒否する。
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米兵によるトランスジェンダー女性殺害事件 裁判はじまる [米兵によるレイプ事件、犯罪]

米海兵隊員、トランスジェンダー女性の首を締めたことを認めた
しかし、殺意を否定

3月、法廷に入る米海兵隊員ペンバートン (213x320).jpg 
<法廷に入る米海兵隊員ペンバートン被告>

 2014年10月、米海兵隊員ペンバートンがフィリピンのトランスジェンダー女性ロードさん殺害容疑で、フィリピン検察に告訴され、現在フィリピンの裁判所で裁判が行われている。通常、米兵は犯罪を犯しても逃げおおせるのであり、フィリピンの裁判所で起訴されることはほとんどない。よほど条件がそろわなければ、フィリピンでの裁判は成立しないので、当裁判の行方は注目されている。ペンバートン容疑者が出廷し、事件についての彼の発言も報道されている。

 しかし、ペンバートン容疑者の身柄は米軍の保護下にあり、その点ではフィリピンの国家主権が蹂躙されている。これは日本と同じで、米比軍事同盟と地位協定がその根拠になっており、被害者の人権侵害とともに、米比軍事同盟が批判されている。

 ちょうど10年前に同様の事件が起きた。2005年米海兵隊員ダニエル・スミスがフィリピン女性ニコルさんをレイプした。ニコルさんと家族は米兵犯罪を告発し、フィリピンでの裁判に持ち込み、有罪判決を勝ち取った。それは画期的なことだった。しかし、有罪判決が出たにも関わらず、米政府と米軍は、米比軍事相互訪問協定(VFA)の条文、地位協定によって、フィリピン司法の決定を無視し、すなわち国家主権を無視し、強引に犯人を釈放してしまった。さらに米政府はニコルさんと家族に対する強引な説得と脅し、非公式の示談金、ニコルさん家族の米国への移住などの条件を提示し、告訴を取り下げさせてしまったのである。米政府は「なりふり構わない対応」を取って見せた。

 フィリピンの人たちはその経過を、記憶している。
 いずれの事件も、米軍の存在が事件の原因であり、フィリピンの国家主権が蹂躙された経過でもある。

 また、被害者がトランスジェンダーの女性であったことで「偏見」もあって、トランスジェンダー女性の人権、セックスワークの女性の人権もまた、社会的な議論になっている。
 私たちは日米安保条約・地位協定、米基地のある沖縄の置かれている現状と重ね合わせながら、事件への対応、裁判の経過を見守っていく必要がある。(編集部)
  

1)首を絞めたが、殺意はなかった???
2015年8月24日、ガーディアン紙から


 米海兵隊員ジョセフ・スコット・ペンバートンは、ジェニファー・ロードさんは意識不明だったが呼吸していたのでそのまま放置しその場を去ったと法廷で述べた。また、被告ペンバートンが米軍の保護下にあることはフィリピン国家主権の侵害である件について討議を続けるように、ロケ弁護士は主張する。

 8月24日月曜日の法廷で、殺人の嫌疑をうけた米海兵隊員ペンバートンは、「フィリピンのモーテルで彼女がトランスジェンダー女性であると気づき、被害者の首を絞め意識を失わせたことは認めたが、殺意はなかった」と証言したという。

2)米海兵隊員、フィリピンのトランスジェンダー女性を殺害で告訴される

 被告ペンバートンの弁護士ローウィーナ・フローレスは、ペンバートンがオロンガポ市の法廷で、「2014年10月、ジェニファー・ロードさんとバーで会った後、モーテルにチェックインしセックスし、そのあとモーテルのシャワー室に彼女を残して先に出た、その時彼女は意識不明だったが呼吸していた」と供述したと述べた。ペンバートンは、彼女が気を失ったのを見てうろたえ、その場を離れたのだという。
 フローレス弁護士によれば被告側弁護団は、他の誰かがロードさんを殺したという可能性を指摘する証拠を提示するという。

 フローレス弁護士・被告側弁護団は、ロードさんがペンバートンを「騙した売春婦」(トランスジェンダー女性であることを隠して接近した)であったことを証明すると述べたとともに、ペンバートンは定期的に教会に通う誠実な人物であり、ロードさんと乱闘するまでもめ事に関係したことはなかった、と語った。

 フィリピンの検察官は、「ペンバートンがトランスジェンダー女性とわかって『裏切り、強烈な怒り』によって倍加した暴力でロードさんを殺したと考えられる原因があった」と主張し、2014年12月殺人罪で告訴した。ロードさんは、明らかに絞め殺されており、便器に頭を押し込まれた状態で発見されたことも併せて、言及した。

3)ペンバートン容疑者が殺害時の様子を説明

 ペンバートンは法廷で、フィリピン軍との共同軍事演習に参加した後、仲間の海兵隊員とともに10月11日にオロンガポ市(ルソン島マニラの北西部)に来たこと、 彼はバーで二人の女性と会い、二人と一緒にモーテルに行ったこと、 1人の女性は先に帰り、ペンバートンはロードさんと残った、と述べた。
 ベッドに入った時、ペンバートンはロードさんがトランスジェンダー女性であることに気づき、彼女を押しのけベッドから落とした。ペンバートン容疑者によれば、ロードさんが彼を激しく叩いたので、ペンバートンは彼女を殴ったのだと、フローレス弁護士は語った。

 ペンバートンによれば、抑えつけるためだけにロードさんの首を絞めたが、彼女が気を失ったのでシャワー室に引きずって移動し、回復させようとしたのだという。 その時ペンバートンはロードさんが呼吸を回復したのを見て、彼女の仲間が来て脅されるのではないかと恐れ、彼女をそのままにしてその場を去ったという。

 検察官によれば、その夜ペンバートンと連れだっていた海兵隊上等兵ジャイルン・マイケル・ローズが、「ロードさんが服を脱いだ時、彼女がトランスジェンダー女性であることがわかり、ペンバートン容疑者がロードさんを窒息させたと、軍艦に戻った後、俺に打ち明けた」と証言したという。「俺はロードを殺害したと思う」と、ペンバートンがローズ上等兵に語ったと伝えられた。

4)フィリピンの国家主権が侵害されている、 米軍の存在が事件の原因

 事件は、フィリピンで犯罪を犯し訴えられるアメリカ軍人の「特別な保護」についての議論を再び点火させた。 米政府は世論の批判をかわすため昨年、ペンバートンを米軍艦内にとどめ直接の保護下に置いていたが、マニラ首都圏にあるフィリピン軍キャンプに移動することに同意した。形式上フィリピン軍は身柄を拘束したことにしたが、しかしそこで彼は相変わらず米軍の保護下にあり、ただ外側をフィリピンの警備員(=フィリピン国軍)が取り囲んでいるだけである。

 フィリピンの国家主権が蹂躙されていると主張する市民たちは、ペンバートンがフィリピン政府の監視下に引き渡されるよう、8月24日にあらためて要求した。そして、米比間の取り決めの根拠である米比軍事同盟が「フィリピン国家主権への継続的な侮辱をもたらしている」と指摘した。
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殺人罪で米海兵隊員起訴 容疑者いぜん米軍の管理下に [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 殺人罪で米海兵隊員起訴 容疑者いぜん米軍の管理下に

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 フィリピン人トランスジェンダー、ジェニファー・ロード(26)さん殺害により、フィリピン検察当局は米海兵隊員ジョゼフ・スコット・ペンバートン容疑者(19)を殺人罪で起訴しました。
 米比間には米軍訪問協定(以下:VFA)の「身柄拘束規定」があるため、同容疑者は現在も米軍の管理下に置かれたまま、裁判が行われています。
 2006年の米兵によるニコルさんレイプ事件では、フィリピン裁判では有罪となりましたが、米政府・米軍が被害者と家族に働きかけ強引に告訴を取り下げさせ、ダニエル・スミス被告は解放された経過があります。フィリピン国内で犯罪を犯した米兵を、フィリピン法で逮捕拘束し裁くことができない=主権がない現状が、問題にされており、VFA廃止を求める上下両院の合同決議案が議会に提出されました。
 現在は裁判が進行中であり、最近の裁判経過の報告が来ています。

*************

ラウデに正義を!1280.jpg

 カイサカ 2月23日
 ラウデ事件:代理人弁護士から、いくつかのアップデート
 
弁護士:バージニア・ラクサ・スアレス


 裁判では、罪状認否が進行しました。米海兵隊員・ペンバートンは控訴裁判所前に殺人への容疑に対し上告するので、いかなる嘆願も提出しませんでした。したがって、裁判所は「無罪」の嘆願に入りました。仔細案件の控訴は、ペンバートンの弁護士により提出されました。私たちは、私たちの反対意見を明らかにし、別の遅れがちの戦術として口頭で議論することにしました。裁判官はそのこと否定しました。予備審判や証拠評価が進行しました。
 しかし予備審判は2月27日(金曜日)午前9時に設定されています。予備審判は、事実の約定、証人の識別を含みます。司法取引は、事前に予備審判中に議論することができますが、ラウデの件は、既に司法取引を許可、同意しないと自分たち立場を明らかにしています。また、今日、当事者双方は、3月の第2週から、毎週月曜日と火曜日の二日連続の裁判を行うことに同意しました。
 そして最後に、私たちはメディア掲載からの保護を却下する命令を受けました。私たちは、これらの問題を最高裁判所に上げなければなりません。裁判所内部の状況は非常に威圧的です。VFA委員会を代表する16人のアメリカ人に対して、ラウデ姉妹を代表する唯一の二人のフィリピン人がいただけでした。フィリピンのメディアは、裁判所へ入ることを拒否され、ラウデの友人と支持者さえも入廷を拒否されたにもかかわらず、裁判所はアメリカ大使館を代表する人物には容易なアクセスを与えました。このことはラウデの遺族には明確ないやがらせと映っています。2月27日金曜日の事前審判中には、裁判所へ入廷、または近づく上で同等な権利を皆さんと一緒に主張しましょう!
 
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カイサカ声明 米兵によるジェニファー・ラウデ殺害を許さない! [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 カイサカからの連帯メッセージ

     カイサカ事務局長プロテラ・ゴメス
カイサカ シンボル.png
 トランスジェンダーのためのラリーへの連帯のメッセージ

 フィリピン社会変革のために闘う草の根ベースのフェミニスト団体であるカイサカは、トランスジェンダーの人たちの尊厳、安全と正義のために闘う皆さんの本日のデモと闘いに連帯します。

 私たちカイサカは、米海兵隊と米国軍国主義の最近の犠牲者のため、正義のためのみなさんの闘いと共にいます。トランスジェンダーの女性、ジェニファー・ラウデさんは、10月11日、オロンガポ市のホテルで残酷にも殺されました。彼女は、頭をトイレの便器に押し込まれ、舌が突き出た状態の死体で発見されました。警察の捜査によれば、ジェニファー・ラウデは、溺死による窒息で死亡したといいます。

 残虐行為は、殺害がトランスジェンダーに対する多大な憎しみ、憎悪によるものであることを示しています。
 私たちはジェニファーの正義を要求するとともに、我が国で多数の米軍部隊が軍事演習を実施するために米国とフィリピンのあいだで合意された、米比相互軍事力訪問協定と他の一方的な防衛協定の廃棄を求めます。2002年以来、フィリピンに米軍がいなかったことはありません。

○ジェニファー・ラウデ事件を追求する集会 (320x177).jpg
<ジェニファー・ラウデ事件を追及するデモ>

 48年以上も続く米国軍事支配と45年間もの軍事基協定は、私たちフィリピン人にとって軍国主義に関係する様々な問題をもたらしました。米国軍事支配の中で、女性に対する暴力犯罪事件の長いリストがあります。米軍に「自由に」存在させ、兵士に「自由」を付与する政策は、フィリピンに売春や様々な社会問題を引き起こし、悪化させてきました。さらに悪いことに、フィリピン政府は犯罪米兵を逮捕できず、犯罪者を起訴することができませんでした。

 米比相互軍事力訪問協定の事後の基地協定は、すでに新しい違反、犯罪のリストを生み出しています。ジェニファーは、その最新の犠牲者です。

 私たちは、この事件の発生によって悲しみにくれていますが、米国の軍国主義が女性やトランスジェンダーの人だけでなく、いかに民間人の命を危険にさらしているか、全世界に暴露する機会であると確信します。私たちは、これまで何人かのトランスジェンダー女性が、米兵が基地に駐屯している間に身体的?性的暴力の被害者となりましたが、どの事件も表面化しなかったことを知っています。

 私たちは、ゲイ、レズビアン、トランスジェンダーの人々にたいする嫌悪や憎悪に反対するとともに、米国の軍国主義に団結し反対すべきなのです。米国軍国主義は、帝国主義による抑圧と搾取ばかりでなく、女性や少女、レズビアン、ゲイやトランスジェンダーのためのマッチョ文化と憎しみを促進してきた家父長制を引き継ぐ砦であり、人々に甚大な危険をもたらしています。

 搾取、抑圧、差別をなくせ!
 私たちには解放を!

 ジェニファー・ラウデの家族とカイサカからのメッセージ
 2014年11月18日にコメント

 今日AF3IRMは、国中のあらゆる場所に集まり、トランスジェンダーための集会、デモでジェニファー・ラウデの正義と個性を尊重得ることを求めます。
 搾取され攻撃され殺されたトランスジェンダーの生命を、私たちは忘れないとともに、ジェニファーのため、正義のためにフィリピンにおけるこの地で活動するフェミニスト団体カイサカから連帯メッセージをおくり、ラウデの家族からの独占映像を共有します。

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私たちは皆、ジェニファー!です [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 私たち全員がジェニファー

 女性の連合は、18日間、暴力に対する社会活動を立ち上げた

 宣言:「私たちすべてがジェニファー!」

141211 ○記者会見 私たち皆がジェニファーWe all jenifer (320x240).jpg
<女性団体グループ各代表が参加した記者会見>

 女性に対する暴力の廃絶を求める18日間の行動の開始する「国際行動デー」の前夜に、数々の女性グループからなる連合が、記者会見を開き、米大使館前でデモを行いました。
 本日、「ジェニファー・ラウデのために正義を求め、女性に対する暴力の廃絶を求める女性グループの連合」は、団結して11月25日に開始された18日間のキャンペーン中に、ジェニファー・ラウデの正義が回復されるよう行動を継続すると声明しました。

 私たちみんながジェニファーです!
 
 「女性の世界行動」代表ジャン・エンリケスは、他の女性グループを代表し、また米国大使館前の集会に参加し「ジェニファーに正義を求める社会運動団体」を代表し、宣言しました。「ラウデの殺人は、女性の商品化、物扱い、嫌がらせであって、トランス女性を含む多くの女性を苦しめる暴力の連鎖の実例となっています」エンリケスはつけ加え、女性に対する暴力が様々な形をとっていることを説明しました。「セクハラ、身体的および経済的虐待、強姦などは、ジェンダー不平等という同じルーツから派生しています。社会において女性の地位を劣後状態に維持し、時には、女性の生活において相互に関連しており、繰り返し発生しているのです。」
 「ジェニファー・ラウデは、彼女の性的指向やジェンダーアイデンティティが原因で殺されました。なぜなら彼女はトランス女性なのです」とASEANフィリピン女性の代表ジェレン・パクラリン(Jelen Paclarin)は語りました。「女性グループは、フィリピン政府、特に外務省(DFA)と司法省(DOJ)に、ジェニファーを殺害した犯人をフィリピンの法律で処罰するため、すべての法的措置をとれ!と要求している」とパクラリンは付け加えました。

 トランスジェンダー・グループの女性は、ラウデが殺された10月11日の数週間後に、ケソン州で2人のトランスジェンダーの殺害があり、トランスジェンダーに対する憎悪と犯罪が洪水のようにあふれ、未だ続いていることを強調しました。ガンダフィリピナスの事務局長ナオミ・フォンタス(Naomi Fontanos)は、「家父長制の信念や態度がある限り、性差別とマッチョ文化が再生産され、この先もジェニファー・ラウデの犠牲が存在しなければならなくなるでしょう」と声明しました。彼女は、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー(LGBT)フィリピン人に対する暴力反対運動を拡大する必要性を強調しました。

 「女性に対する暴力の廃絶を求める国際行動デー連合」のなかで、VFA 廃止連合を代表してプロレタ・ヌニェス(Proleta Nunez)は、米比軍訪問協定(以下VFA :the Visiting Forces Agreement)の廃止を求めました。VFAは米国とフィリピン間で強化された防衛協力協定(以下EDCA:the Enhanced Defense Cooperation Agreement)と一体で運用されていると強調しました。「EDCAは、軍事基地協定であって、ひとたび運用されるようになるとおそらく、女性に対する暴力を引き起こしかねません」とヌニェスは語りました。

 女性グループは、特にクリスマスシーズンは注目すべきだと注意を喚起しました。というのは、かつて米国兵士ダニエル?スミスが、フィリピン女性ニコルさんをレイプし、フィリピン下級裁判所で有罪判決を受けたにもかかわらず、新年の数日前に米国の保護下に移管され、放免されたことを思い出そうと、指摘したのです。次の16日間、ジェニファー・ラウデの事件、性的暴力、憎悪犯罪とアメリカ軍国主義に、注意を喚起する活動にさらに力を入れましょうと訴えました。

 以下に活動計画を示します。

 12月5日:レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー (以下:LGBT)グループとの対話
 12月8日:スクラップVFAフォーラム、フィリピン大学人権研究所
 12月9日:ピンクドキュメンタリーのプレミア、
 12月10日:人権デー・集会、デモ
 12月12日:トランスフィルムはピンク祭、Trinomaの一部として表示
 12月13日 - QC LGBTプライドマーチ。

141211 ○ラウデ デモ (320x240).jpg
<ジェニファー・ラウデの正義を求めるデモ、集会>

 記者会見の後、すべて紫色の衣装を身に着けた女性リーダーたち150名は、マニラ・カラウ通りに沿って、タフト通りサラマンカ・プラザから米大使館までデモ行進しました。デモ行進の後、女性代表たちは紫の衣装を脱ぎ、「抵抗のシンボル」である赤い衣装を明らかにし、「私たちは皆、ジェニファー!です」と表明しました。デモ参加者たちも赤い衣装を着用し、同じように「私たちは皆、ジェニファー!です」と叫びました。

 米軍の存在は女性に対する暴力を悪化させると強調しながら、デモ行進は、軍国主義とジェンダーに起因する暴力に対する抗議の行動として、交差した腕を上げました。11月24日は奇しくも、22年前にフィリピン上院が米軍への基地契約延長を拒否したことによって、スービック基地の最後の米兵が飛行機で去った日でもあります。しかし、VFAとEDCAが締結されたその後、米軍が進駐した地域で、売春、レイプやそのほかの暴力の形態が頻発しています。

 ファーガソン・プラザに到達すると、女性たちは「巨大な人間の交差」を形成し、女性に対する暴力、憎悪、犯罪を表現するとともに、女性がいきいきと生きる社会には、米軍の存在場所などないことも表現しました。「私たちはヘイトクライムの廃絶、ジェンダーに基づく暴力をなくすことを求めます、そして軍国主義の廃絶も求めます。」

141211 ○私たちすべてがジェファニー・ラウデ (320x240).jpg

 参加グループ:
・フィリピン・トランスジェンダー協会(ATP)
・バゴンKamalayan
・Buklod?Buklod NG Nagkakaisang Kababaihan
・CATW-AP
・移民擁護のための?センター
・女性のネットワークのための?開発アクション
・グローバル南に焦点
・債務連合からの自由
・ガンダフィリピン
・カイサカ
・KPD
・LILAK(先住民女性の権利のためにパープルアクション)
・労働者の党
・Piglas Kababaihan
・ASEANのフィリピン女性
・PKKK
・レインボー権利
・SARILAYA
・SCRAP VFA
・SENTRO
・女性教育、開発、生産性と研究機構(WEDPRO)
・フィリピン女性の健康
・女性の法律と人権局(WLB)
・女性の危機センター
・女性のワールドマーチ - フィリピン中央銀行
・青年・学生推進男女共同参画(YSAGE)
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 ジェフリー・ジェニファー・ラウデの死 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 ジェフリージェニファー・ラウデの死
 2014年10月12日、カイサカ プレス声明
11月3日 ラウデ殺害に抗議する集会 (640x480).jpg
<11月3日 ラウデ殺害に抗議する集会>
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 フィリピン・オロンガポ市でジェニファー・ラウデさんが米兵ペンバートンによって殺害された。オロンガポはスービック港を擁しており、米海軍が出入りしている。
 かつてオロンガポでよく似た事件が起きた。2005年11月1日、22歳のフィリピン女性ニコルさんが4人の海兵隊員(沖縄駐留第31海兵隊遠征軍)によってレイプされた。ニコルさんの事件では、スミス以下4名の米兵はフィリピン法廷で裁かれ有罪が宣告されたものの、米政府はこの判決を適用させなかった。米政府が犯人の身柄を引き渡さずに帰国させたのである。米兵が逃げおおせた「根拠」が、米比地位協定であった。
 日米安保条約、地位協定により、日本でも同様に米兵による犯罪が起きても身柄を確保しない限り、日本の裁判で裁くことができない同じような事件が続いている。
 米比訪問軍協定(Visiting Forces Agreement)に加え、今回新たに米比防衛協力協定(Enhanced Defense Cooperation Agreement)が調印されたもとで、今回のラウデ事件が起きた。フィリピン国内で起きた米兵の犯罪を、今回もフィリピン法で裁くことができないのか、と批判が集中しており、フィリピン社会が事件の推移に注目している。女性団体カイサカから声明が送られてきたので、紹介する。

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スービック湾に現れたペリリュー (640x426).jpg
<スービック湾に現れたペリリュー,米兵ペンバートンが乗っていた>

2014年10月12日、カイサカ プレス声明

 カイサカは、トランスジェンダー、ジェフリー・ラウデ、別名ジェニファー・ラウデが、10月12日午前1時にオロンガポのホテルで死んでいるのが発見されたことに、哀しみを表明する。また目撃者によると、ジェファニーは、アンビアンズ・ディスコバーで、米国兵士ペンバートンに誘われていたのを最後に目撃されている。
 しかし、死者のために悲嘆にくれるよりも、私たちはフィリピン政府が故意に、米比防衛協力協定(Enhanced Defense Cooperation Agreement,以下EDCA)なる安全保障協定を署名し米軍と米兵に治外法権、特権を与えるという理不尽な状態に市民を置いたことに怒りを覚えている。
 フィリピン法が米国軍人には適用されないようフィリピン当局は対応しているため、ラウデの身の上に何が起きたのか真相を徹底究明するのは極めて困難であろうと思われる。
 これは米比訪問軍協定(Visiting Forces Agreement,以下:VFA)の下で起きた事件であり、新しい強化されたEDCAの下ではもっと頻繁に起きるだろう。
 EDCA下では、フィリピン裁判制度(および法統治)を適用するよりも、法廷や裁判制度を超えたフィリピン政府と米国政府の代表者たちによる協議を通じて解決することに、私たちフィリピン国民は合意したことになる。
 もしフィリピンの地方自治体が、米国の乗組員について手続き照会し無視されてしまっても、私たちは決して驚かないだろう。米国軍人にこのような治外法権、特権を与えることによって、フィリピン政府は米国兵士に、以前より"アンタッチャブル"な状態になったのである。
  "アンタッチャブル"な状態をつくったので、米軍が関与した何か不幸な事件が起きても、フィリピン人は救済されないのであり、結局フィリピン政府はフィリピン人の生命と財産に重大な危険をもたらしている。
 ラウデの事件は、EDCAとVFAが何であるかを示す政治的リトマス試験となっている。未解決になり棚上げとされるか、またはアキノ政権が被害者の愛する人に正義を実現できるか、誰もが注目している。

KPDの抗議行動 - コピー (320x240).jpg
<抗議行動>
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ともに配備をやめろ! 歩く凶器・帰還米兵と空飛ぶ凶器・オスプレイ [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 またもや沖縄で集団レイプ
 ともに配備をやめろ! 歩く凶器・帰還米兵と空飛ぶ凶器・オスプレイ
       
平田 一郎

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<転換モードで米軍普天間飛行場を離陸、グアムに向かうMV22オスプレイ、12月7日、沖縄タイムズ>


 1)10月16日、沖縄でまたレイプ事件

 10月16日夜明け直前、沖縄県で、アメリカ海軍所属の米軍の二名の兵士により、帰宅途上の女性が襲われ、集団強姦された。被害女性の友人の通報で、沖縄県警察がこの両者を特定して逮捕できたのは偶然であった。逮捕がほんの数時間遅れたら、この犯罪者らは日本の警察の捜査の及ばない沖縄県外に立ち去っていたところだった。
 二人は被害女性のバッグなどの所持品を奪い取っていた。にもかかわらず、犯人の一人は、当初犯行を否認し続けた。二人の宿泊するホテルからバッグ等の所持品が発見され数日後に犯行を認めた。
 日米両政府は、いつ落ちて来るかわからないオスプレイを沖縄・普天間に全面配備した。配備取り消しを求め沖縄県知事が渡米し、申入れ・交渉をしている最中の出来事であった。オスプレイを見上げる沖縄県民の怒りは限界をすでに通り越している。さらにその怒りを掻き立てる強姦事件である。

 基地がある限り米兵がいる限り、被害は続くことを今回もまた証明した。
 だからといって、基地がなくなるまで今回の集団強姦事件のような凶悪犯罪が放置しておくわけにもいかない。闘い続けなくてはならない。
 米軍も日本政府も「再発防止に努力・・・・」と毎回繰り返す「謝罪」、口先だけの言い訳に過ぎない。
 一週間後、米軍は沖縄県での「深夜外出禁止令」を出した。しかしその数日後には別の米兵が、深夜まで酒をのみ民家に押し入り寝ていた中学生を殴り家財を破壊した。「深夜外出禁止令」が単なるポーズに過ぎないことを証明してしまった。

 2)米軍内性暴力被害害、1日52人、年間1万9千人(米・国防総省)

 米軍当局は、沖縄での強姦事件をまったく重大視してはいない。米国防省によれば、届け出のあった軍隊内部性暴力事件は約4000件、届け出のないものを含めれば総数は年間19,000件と推定。女性兵士数は20万人、米軍内で毎日52件の部隊内性暴行事件が起きている。沖縄にはイラク、アフガニスタン戦闘地域からの帰還兵が増え、米軍自身が犯罪の増加を予測している(「沖縄タイムス」米国特約記者・安座氏)。
 性暴力事件の発生原因は、軍による兵士の人間性剥奪にある。剥奪して初めて戦闘要員ができ上がる。したがって、軍の存在、基地の存在こそ原因である。
 米軍自身が性暴力事件を抑えることができない。外出禁止令は罰則規定さえなく、そもそも守らせるつもりもない。深夜、都内の繁華街で米兵らしき短髪・屈強な若者を多数見かける。事件が続くので今度は「飲酒禁止令」を出してきた。
 しかしこれも効果がないことは、米軍自身がよく知っている。
121130 オスプレイ配備に抗議 (500x307).jpg
<オスプレイ配備の抗議のシュプレヒコールを上げる集会参加者、11月30日、野嵩ゲート前、宜野湾市、沖縄タイムス>

 3)スービックレイプ事件で米軍がどう対処したか!

 フィリピンでも2005年11月、訓練終了後の強襲揚陸艦乗員4名が集団強姦を起こした。
 発生した後、米軍がどう対処したか!
 フィリピン警察が逮捕した後、米政府は強引に身柄を米大使館に移送させた。被害者は裁判に訴えたが、当時のフィリピン・ゴンザレス司法長官自身は、被害女性に告訴を取り下げを強要し続けた。背後には米政府のゴリ押しがあった。
 支援はフィリピン国内ばかりか、国境をこえて広がった。被害女性は公判闘争を戦いぬき、4名の犯人のうち一人だけだが、禁錮40年の判決を勝ち取った。在比米軍基地の百年の歴史のなかで初めて米兵強姦事件の告発、禁錮40年有罪判決獲得だった。判決を下したマニラ地裁のポゾン判事は暗殺の脅迫も受けた。
 女性団体、女性たちの精力的な支持活動があった。連日のデモを行った。公判のたびにマスコミによる心ない被害者攻撃、身元を暴露から被害女性を防衛した。
 しかし、被害者家族は職を失い困難を強いられた。その後米政府から告訴を取り下げるなら米国移住させ面倒を見るという強引な「説得」があり、ついに被害女性・家族は応じてしまったのである。

 4)防衛省防衛局が米軍の立場に立って介入

 沖縄、岩国、ヨコスカなど日本でも多数の性暴力事件がおきているが、日本政府は米軍側に立ち事件をもみけし、あるいは小さく見せるように強引に介入する。被害者のことなど考慮しない、日米軍事体制への支障だけを心配している。
 被害者を守る上でも、障害として敵として目の前に立ち現われてくるのは、米軍であり日本政府・防衛省である。日米軍事体制、日米安保、地位協定である。この現状とどのように闘い、打開して行ったらいいのか!
 防衛局の「介入」とは、示談させる、被害届けと告訴取り下げ、屈辱的な金銭授受、就職斡旋し地域からの追い出し、ありとあらゆる人間関係を駆使し、立ち向かい続けることを断念させ、孤立させる。防衛局は、すべての関連組織を動員して、米軍の犯罪もみ消しに動く。
 今回の沖縄の事件でも、金銭の受け取りなどで、家族、親類類縁者、職場関係者等、がんじがらめの体制で臨んでいることが想像される。
 対抗し打ち破っていくには、被害者を支持し勇気づける闘いがつくられなくてはならない。この犯罪と闘う運動の展望を示さなくては、被害者は立ちすくみ、屈辱に沈む。政府防省防衛局の介入をどうやって止めるか。
 基地に反対し、兵による被害と闘う上では、この態勢をつくり上げなくては、被害者を守ることはできない。「人権擁護」とは、条約や法律の問題だけなのではなく、また非難しておれば済むわけでもない。事件後つねに起きてくる汚い介入、脅迫と戦う実際的な行動のなかから、その組織化から、人々の行動から生まれてくるものでもある。

 米兵によるレイプをなくせ! オスプレイを配備するな! 基地を撤去せよ!

  ゙ここ最近の米軍等による事件事故数(防衛施設庁が把握した件数)
米軍による事件事故数 (465x153).jpg
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 米軍は環境汚染の根源! [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 KPDのプレス声明が送られてきましたので紹介します。
 
ーーーーーーーーーーーーー
 プレス声明
2012年11月10日

 担当者:ピート・ピンラック # 09195154359

 米軍は環境汚染の根源!

 米軍の廃棄物処理業者・グレンディフェンスマリンアジア社によるスービック湾への有害廃棄物投棄が合法であったとしても、この特別な問題の根本原因は、フィリピン憲法の精神に反し、米軍からの返還の際に認めたフィリピン政府の決定にあると、KPDは確信しています。
 最近起きた有害廃棄物投棄事件は、2012年10月初めの米比合同軍事演習に参加した米国海軍軍艦から収集された廃棄物投棄です。これは、米軍の存在こそが環境へ悪影響を及ぼす要因であることを示す一例です。 2010年7月12日に、フィリピン・スター紙は、米兵士がサンボアンガ•デル•ノルテの駐屯地内で何トンもの不良爆弾を爆発させる写真を報じました、また爆発から発生した渦巻く煙を映した別の写真も公表しました。米軍の存在、特に軍事演習で、とりわけ兵士たちは実弾や爆弾を使い、確実に生態系を破壊しています。
 KPDは、環境を守るだけではなく、それ以上に人々の生命と健康を守る上での義務を果たしていないフィリピン政府の怠慢を追及しています。それは単なる過失ではなく、政府による意図的な黙認の可能性が高いのです! そのことは米比軍相互訪問協定に関する大統領委員会が、同じ米軍の廃棄物処理業者・グレンディフェンスマリンアジア社による有毒廃棄物投棄の報告で、昨年の環境管理局による調査を阻止しようとしたことが明らかにされているのです。

 フィリピン政府は、基地が存在していた頃に残された危険な有害廃棄物により、かつて米軍のいたスービック海軍基地とクラーク空軍基地の周辺住民のあいだで奇形と致命的な病気が発生している事実を忘れてはなりません。 1998年には、化学廃棄物の入ったドラム缶が、アンヘレス市のクラークで発見されました。環境擁護団体によって水質調査が行われ、24サイトのうち21は飲み水の水質基準を超える一つ以上の汚染物質を含んでいました。スービックでは、44のサイトのうち11は米国環境保護庁の基準を超えるレベルで汚染されていました。有毒廃棄物汚染被害者に対する医療支援の補償を訴えましたが、米国政府は聞く耳を持ちませんでした。一切の責任は残っていないという方針であり、何も解決していません。
 廃棄物問題の管理については、米軍は悪名高い実績を持っています。アフガニスタンでは、米軍は生ごみ処理の廃棄物処理下請け業者しか準備しておらず、この業者の焼却炉を開けさせ米軍のすべての固形廃棄物を焼却させていました。

 調査によると、米軍兵士一人当たり4.5キロの廃棄物を残します。グレンディフェンスマリンアジア社のような廃棄物処理業者が処分しなければならない─フィリピンで毎年行われる軍事演習で生じる廃棄物の山─を想像してみてください。フィリピンの土壌、空気、水を確実にかつ大規模に汚染します。
 まさに、私たちの主権は侵害されています、米国の敵からの攻撃の危険にさらされることで、フィリピン人女性が米兵による性暴力被害を受けることで、米軍の存在により有害廃棄物が垂れ流され続けることで。
 米比相互防衛条約、米比軍相互訪問協定およびMLSAの破棄は、私たちフィリピン人にとって長年の懸案です。私たちは、廃棄物中毒や爆発のいずれか、または両方で死ぬ前に、自分たちの主権を主張し獲得すべきなのです!

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カイサカは、アメリカ軍兵士によるレイプを弾劾する! [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 少し遅くなりましたが、フィリピンの女性団体カイサカから、沖縄における米兵二名による女性暴行事件を糾弾する声明が届いていますので紹介します。

沖縄 米兵レイプ事件糾弾声明
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 カイサカ(フィリピン女性解放同盟)
 全国事務局 フィリピン 1501 マンダルーヨン市 ハイウェイヒルズ、ドミンゴゲバラ通り 22-A、 TEL/FAX 632- 717-3262 
 電子メール:kaisakakalayaan@gmail.com kaisakakalayaan@gmail.com
 担当者: バージニア・スアレス・ピンラック弁護士  #639209190267

 プレス 声明  2012年10月23日

 カイサカは、アメリカ軍兵士によるレイプを弾劾する!
 立ち上がった沖縄の女性たちを支持する!

 カイサカは、フィリピンのさまざまな分野の女性組織の横断的な団体です。
 私たちは二人のアメリカ軍兵士によりなされた日本の沖縄の女性に対する新たなレイプ事件が起きたことに怒っています。
 カイサカは、レイプを弾劾する沖縄の女性たちに心からの共感を表明します。とともに、アメリカ軍の軍事主義と陵辱に反対している沖縄と日本のすべての女性たちを支持します。

 在日アメリカ軍司令官、サルバドール・アンジェレラは、「日本に駐留する4万7千人の兵士すべてに夜間外出禁止を行い、核心的価値観の教育を実施する」ことを約束しました。
 しかし、私たちカイサカは、ただ冷却期間を設けただけであり、何の解決でもないと判断します。同様な事件を繰り返し発生させないための重大な一歩だと、みなすことはできません。

 アメリカ合衆国の外で性的暴行が侵されるたびに、いつも米軍はその場しのぎの処置をとり、「可能な限りのあらゆる協力」をすると言明してきました。しかし、解決したことはありません。必ず再発します。

 アメリカ軍は、常に駐留国の法律から自分の兵士たちを最大限守ろうと努力します。それは全世界の支配を継続的に維持しようとするからです。 

 アメリカ合衆国政府は、レイプ事件が軍隊の規律上、大きな問題であることをよく承知しています。レイプの問題は、日本人や韓国人、フィリピン人、イラク人の女性たちに対してばかりではなく、アメリカ人男性兵士による、アメリカ人同士の、男性と女性の兵士に対するレイプ事件が同様に問題になっています。
 米国防省長官のレオン・バネッタは今年1月に、2011年だけで19,000件前後の軍隊内部での性的暴行があると推定していると、言いました。

 軍によるレイプ事件発生を抑制するために、米軍が徹底して闘わなくてはならないのは、この性的暴行の文化なのです。しかし、米軍は、この「男性クラブの文化」を持ち続けており、ひとたびレイプ事件が起きたなら黙殺する習慣を持っています。
 米運は、兵士の辛抱強さ、勇敢さの褒章としてあるいは、兵士のおもちゃとして、女性の肉体を使ってきた長い歴史を持っていますし、現在もなお保持しているのです。軍事訓練の教官は兵士たちにmisogynistic rhymes を復唱させ 歌わせます。これらすべては性的暴行の夫権的な文化の支配的な継続をもたらすものです。「レイプ文化」は、アジア太平洋地域でのいまだに続く米軍の軍事支配の一つの性格であり、また表裏一体なのです。

 米軍はアジア太平洋地域でかなりの部分の部隊と軍備を移転し、軍事的目標と軍兵力を再編しようとしています。このためフィリピン人、日本人の女性たちは安全を非常に脅かされています。

 カイサカは沖縄の女性たちが米軍の当局に対し、米軍当局が被害女性に対し謝罪すること、日本国内の法律により二人の犯罪者たちを処罰することを求めます。
 そして沖縄から米軍が撤退することを要求している沖縄の女性たちの要求を支持します。
 カイサカはアジア太平洋地域でのいまだに続く米軍の軍事支配に反対します。米軍の存在と米軍による支配こそ、レイプ事件発生の根源的な原因であるからです。(翻訳:平田一郎)

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ニコルのレイプ事件から5周年を迎えての声明 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 米兵ダニエル・スミスによるフィリピン女性・ニコルのレイプ事件から、5年がたちました。

 米兵犯罪を、裁判に持ち込み有罪判決を勝ち取ったのは、世界的にみても、大変なことであり、かつまた画期的なことでありました。

 しかし、フィリピンの裁判で有罪判決が出たにも関わらず、米政府と米軍は、米比軍事相互訪問協定(VFA)の条文、地位協定によって、フィリピン司法の決定を無視し、すなわち国家主権を無視し、強引に犯人を釈放してしまいました。

 被害者ニコルさんを支援してきた女性団体「タスクフォース・スービックレイプ」から、10月31日日付で声明が出ています。
 下記に紹介します。

--------------------------
 タスクフォース・スービックレイプ記者会見での声明
 2010年10月31日


 ニコルを忘れないで!
 VFAを廃棄しよう!

 私たちは、11月1日、被害者ニコルのレイプ事件から5周年を迎えます。フィリピン女性・ニコルは米兵によってレイプされました。私たち女性中心団体、タスクフォース・スービックレイプのメンバーは、この悲痛な日を決して忘れることはできません。そんな私たちは、アキノ政府による議会共同議決 No.3に表現されるように、この問題の解決をやり遂げるよりも、単に協定見直しするだけで済まそうとしている傾向に、大変驚きまた「動揺」しています。

 ニコルのレイプ事件は、1901年にスービックに米軍基地が設立されて以来、犯人を法廷に引き渡すことに成功し、かつまた有罪判決さえ獲得した米兵による最初の事件です。しかし、ニコルのレイプ犯ダニエル・スミス上等兵の有罪判決は、ほとんど実行されませんでした。というのは彼の判決を伝えられた直後、米国政府高官がフィリピン政府高官に、スミスをフィリピン刑務所から米国大使館に移し、さらに最終的にはスミスを解放するように強く働きかけたからです。実際に、フィリピン司法の決定を破り、スミスは解放されました。

 ニコルの事件は、1990年代から「米比軍事相互訪問協定」(以下:VFA)の問題点を警告して続け、国家主権を擁護している人たちの主張が正しかったことを、多くの人々に理解させました。VFAはおもに米軍人を保護するためのものです。VFAのいくつかの条文は、愛国的なフィリピン人からあからさまな激怒を防ぐとともに、より多くの画策の余地を米国政府に与えるために、わざとあいまいにされました。

 ニコルの事件は、いまだ正義を見出し得ていない軍隊による性的暴力の他の多くの被害者、生存者について、世界に思い起こさせました。ニコルの事件で、私たちは今一度フィリピンとアメリカの関係の厳しい現実を、見せつけられました。これまで決して対等でありませんでしたし、決して相互に有益ではありません。

 したがって、私たちはVFAの改善を求めたことは一度もありません。廃棄を要求しています。フィリピン政府はVFAを何かしら改善し、飾りつけようとしています。しかしながら、フィリピン政府がどのようにVFAを飾りたてようとも、米国軍の存在は、常にフィリピン国内問題への内政干渉・介入に及ぶでありましょうし、フィリピン政府の米国への従属をもたらし、われわれの国民的利益、人々の幸福、環境保護、そしてフィリピン女性の安全と尊厳を守る上で、妥協的で無節操な道へと導くでありましょう。

 フィリピンの人々にとって、VFAのもたらす損害は、利益をはるかに上回ります。台風の時の米国軍人による支援、医療歯科医療の任務、およびインフラ計画、それらすべては米軍による非正規戦の一部です。フィリピン軍が手に入れる助成金と装備は微々たるものです。米軍機械、米国大企業は、これらの兵士たちが行っているフィリピンの自然資源と、実際の発掘に関する情報の面で、フィリピンから多くのことを集めています。

全体的にみて、米国は継続的な経済的、軍事的覇権のための東南アジアのこの部分に位置することから恩恵を受けています。

 私たちはアキノ大統領にお願いしたい!
 米国の利益ではなくフィリピン人の利益をまもるように!
 いまこそ、VFAを廃棄せよ!
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フィリピンで米兵による性的嫌がらせ [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 わたしたちが交流しているフィリピンの女性団体の一つである、カイサカから、下記の声明が送られてきました。

 イサベル市バラシンで、米兵によるフィリピン女性に性的嫌がらせ事件が起きたようです。
 カイサカは、米比軍相互訪問協定(VFA)によって、米軍がフィリピンに滞在していることが本質的な原因であるとして、米軍の撤退を求めています。
 新大統領に、米兵士による性的被害の頻発は、主権侵害であること、VFA 撤廃を要求すべきことを、求めています。

―――――――――
2010年7月24日の記者声明
 米軍兵士がバシランから移動しただけでは、十分ではない
 今こそフィリピンから米軍を追放しよう!

 ベニグノ・ノイノイ・アキノ新大統領の新しい指導力の下、フィリピン政府は、女性に対する軽蔑を示した軍人に対して、JSOTFによって取られる行動に満足すべきではありません。 すぐに、米比軍相互訪問協定(VFA)を無効にして、部隊を帰国させるべきです。
 事件は、7月3日イザベラ市バラシン、フィリピン海兵隊の記念祝典で起きました。乱暴な米兵が出演者からマイクロホンをつかんで、女性歌手に性的嫌がらせをし、兵舎に彼女を連れて行こうとしました、結果的には失敗し、乱暴な行動、言葉による口論にとどまりました。
 こんなことは、フィリピン国土に主権を持っているかのように振る舞う訪問者=米兵によってよく起きることです。

 愛国的フィリピン人はそのような人権侵害に対して政府に警告してきました。 私たちは主権の侵害を経験してきました。このような「悪いこと」は、軍事基地合意の撤廃以前にさえ起こりました。そして犯罪者を起訴することさえ困難だと経験してきました。 米国政府は、フィリピン政府に譲歩させ圧力をかけることに専心するのです。
 最近バシランで起きた事件は、米軍が滞在する限り、フィリピン女性が被害に及ぶであろうことを私たちに教えています。米国の軍高官は、いつもちゃんとやっている、自分たちの軍隊はちゃんと訓練していると宣言しますが、事実は彼らの主張を論駁しています。 米国の軍高官は米軍兵士による性的な暴力を隠し通します。 通常、米軍の女性兵士のレイプ被害についても隠し通します。

 「女性は男性の喜びのために存在する」という家父長的な考えは米軍組織では奨励されます。 レイプを通じ、兵士たちは人々を支配するのに女性の身体を使用します。 売春を賑して、軍の士気を上げるため、RとRのための、女性の身体を使用します。 彼らが調査した限りでも、レイプと性的虐待の事件が懲戒の50%以上であり、このことは決して驚きではありません。

 アキノ新大統領、私たちはまた新たなニコルさん(2005年米兵にレイプされ、2007年裁判に勝利するも、加害米兵は米国に逃亡)が生まれるのを待つわけにはいきません。上院にかけて米比軍相互訪問協定(VFA)を廃止すべきです。 今こそ、あなたがVFAを廃止すべき時なのです!

 記者声明
 2010年7月20日

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沖縄での米兵によるフィリピン女性レイプに抗議! [米兵によるレイプ事件、犯罪]

ロサーナ・タピルさんからの呼びかけを転載します。

 JFC国籍訴訟の原告の一人であり、滞日フィリピン人団体ミグランテ・ジャパンのメンバーであるロサーナ・タピルさんから署名協力のよびかけをいただきました。
ヘーゼルは、去る2月に沖縄で米兵のレイプ被害を受けたフィリピン人女性の仮名です。那覇地検はこの事件を不起訴にしましたが、沖縄在住のフィリピン人たちが彼女を支え、正義の実現を求め続けています。7月26日には、沖縄市でフィリピン人コミュニティーと基地・軍隊をゆるさない行動する女たちの会の協力でヘーゼルの正義を訴えるキャンドルナイトデモが行われたそうです。
 ロサーナさんからのメールの和訳を転送します。ぜひ、皆さんもご協力ください。

---ロサーナ・タピルさんからの呼びかけ--
 友人の皆さん。平和の挨拶を送ります。
 ミグランテ・ジャパン〔暫定調整組織ICB〕の「ヘーゼルに正義を!女性と移民への暴力反対!キャンペーン」の一部として、このインターネット署名を回覧します。この署名はヘーゼルおよび日本やアジア太平洋のいたるところの米軍基地に駐留する米兵がおかしたレイプ、性的暴力の犠牲者に正義を要求する支持請願署名です。
http://www.petitiononline.com/bmp12361/petition.html
 国内的にも国際的にも友人・憂慮する諸個人・グループからの最も広範な支持を集め、圧力をかけ、この恐ろしい犯罪の隠蔽を許さないことが必要になっています。
皆さんがこの支持請願署名をメンバーの方に、友人に、ネットワークに広げていただければ幸いです。
よろしくお願いします。

 ミグランテ・ジャパン(暫定調整組織)キャンペーン委員、ロサーナ・タピルさんからの呼びかけ
ヘーゼルに正義を!女性と移民への暴力反対!
世界中の平和を愛する皆さん。
2008年2月18日、22歳のフィリピン女性「ヘーゼル」(仮名)は沖縄にダンサーとして働きに来てわずか3日後に米兵によってレイプされました、それ以降180日もたった今にいたっても被疑者ロナルド・エドワード・ホプストック軍曹にたいしていかなる公的告発もなされておりません。在沖縄米軍司令官は今予備調査をおこなっており今年11月までに被疑者を告発し軍事法廷にかけるか、事件を却下するか、を決定する予定です。これに先だって那覇地方検察局は急いでヘーゼルの事件の訴えを却下しました。警察の調書や医師の報告書が被害者に加えられた性的・身体的暴力をはっきりと認めているにもかかわらず「証拠不十分」という理由で却下したのです。
 在日米軍兵士による数多くの性的暴力の長い歴史のなかで最新の犠牲者であるヘーゼルを支援し守ろうとする私たちはヘーゼルに関心をよせ、この事件の結末を憂慮しています。この事件が米兵のおこなった以前の多くのレイプ・性的暴力事件のように、被疑者がまったく処罰されずに終わるということがあってはなりません。しかし日本検察当局はこの事件の扱いを遅滞させ、断固とした態度をとらず、私たちの懸念した最悪の危惧のとおりになっています。
 私たちはまた、フィリピン政府がヘーゼルの人権を守り事件を支援する点においてほとんど努力していないことを批判します。アロヨ政権はヘーゼルを守り必要な精神的法律的物質的な支援を与えるどころか、外務省・在沖縄名誉領事・在東京フィリピン大使館は、ヘーゼルの事件を日本検察が却下して以降なんらの法的な行動もとらず、被害者の利益を守る決意も熱意ももちあわせていないことを示しました。実質的にフィリピン政府は事件の処理を米軍にゆだね、みずからの無対応とヘーゼルはじめ滞日フィリピン移民の状態へのネグレクトを隠蔽するための偽りの声明を流し続けました。
 私たちは犯行をおこなった米兵を弾劾する一方で、ヘーゼルに起きたこと、彼女が以降の人生でくぐらねばならない試練についてはフィリピン政府に主要に責任があると考えます。数百万人にものぼる他の多くのフィリピン移民と同じように、ヘーゼルもフィリピンの重大な失業問題と貧しさのゆえに危険をおかしてまで国を離れ海外で働かねばなりませんでした。合法的に日本で働くために法律的な手続きをおこない、必要な諸費用をすべて支払いました。しかし、フィリピン政府が果たすべき仕事を怠りヘーゼルが援助と保護を必要としたときに何も動かなかったために、彼女は悲しむべきことにあくどい芸能プロモーターとクラブ経営者の手にかかってしまいました。
 私たちは、これに関わってきた外務省、在東京フィリピン大使館、在沖縄名誉領事館の役職者にたいして、在日フィリピン市民への定められた任務と義務を果たさなかったという理由により直ちに辞任するよう断固要求します。ヘーゼルのようなレイプ被害者を守ることができない者に政府の役職を占める権利はありません。
 私たちはまた、米国政府、日本政府にたいして、正義を実現する立場にたち、いささかも犯行の隠蔽をしないよう断固要求します。さらに、ヘーゼルと、同様に被害者でもある彼女の家族に正義がもたらされるように事件の迅速な解決を訴えます。
 私たちはヘーゼルへ正義を、また日本および他のアジア諸国の米軍基地・施設に駐留する米兵によってなされたレイプ、性的暴力の犠牲者に正義を、という要求を支持します。被疑者が適切な公平な法廷において公式に起訴され、犯行に相応した処罰を受けることを要求します。
 私たちはこの事件を注視し監視する。いかなる隠蔽もいわんや正義の不履行も許しません。過去においてフィリピン、日本、韓国、その他いたるところで米兵によるレイプ、性的暴力が発生し犯人は処罰されないという例が多数存在しました。私たちは、この無罪放免を終わらせるために断固として容赦なく闘うことを誓います。
 私たちはまたアロヨ政権に対して、真に海外フィリピン移民を、その法的地位にかかわらずすべてのフィリピン移民を保護するプログラムを実行するようことを要求しつづけます。彼らを商品のように、あるいは破産したフィリピン経済を救うドルの税収源としてのみ扱うことをやめるよう要求し続けます。
 私たちは、自分自身のためのみならず米兵のレイプ・性的暴力の犠牲者すべてのために正義をもとめて闘うヘーゼルの勇気と信念を賞賛します。それは全世界の女性・移民の道理にかなった大義をおしすすめるものであり、フィリピンの主権とフィリピン人の尊厳を守るものです。
 私たちはヘーゼルと他の被害者にたいする真の意味での正義は、女性と移民へのあらゆる迫害と暴力にたいして闘い、相互に連帯して行動し、平和のために闘う民衆の団結した努力によってのみ勝ち取ることができると固く信じています。
 それゆえに私たちは、すべてのフィリピン人と世界中の平和を愛する人々にたいして、ヘーゼルを支持し力をあわせ、世界中の女性と移民の権利と尊厳のために立ち上がることを訴えます。

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抗 議 文 -- 米兵によるフィリピン女性へのレイプ事件 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 沖縄での米兵によるフィリピン女性へのレイプ事件に対し、3月21日付でアメリカ大使館へ抗議文を「内容証明」で郵送しました。横須賀でのタクシー運転手殺害など米兵の犯罪が続発しています。

抗 議 文

 私たちは去る2月18日、沖縄で発生した米兵士によるフィリピン人女性へのレイプ事件に心から憤りを覚え、強く抗議するとともに被害者に対する謝罪と補償の実現及びこれ以上の犠牲者を二度と出すことの無いよう、具体的な措置を講じるよう要求する。
2月27日に来日した貴国のライス国務長官は、2月10日発生の在沖縄キャンプ・コートニー所属兵士による女子中学生レイプ事件に関しては、実際上の被害者救済措置について具体的な言及はしていないものの、形式上であれ少なくとも公に「遺憾」の意を表明している。しかし、フィリピン人女性の被害事件に関しては一切、触れられず無視をされた。
被害者は、在沖縄米陸軍パトリオット・ミサイル部隊所属の兵士により入院を余儀なくされるほどの暴力行為を受けたにも関わらず、米軍からの謝罪や犯罪者の処罰については未だ不透明のまま現在に至っている。
ところで、性暴力事件では、往々にして女性の側に落ち度があるかのような悪しき捉え方が蔓延し、それが心身ともに損傷を受けている被害者を精神的に更に追いつめるという結果を招くことが多い。私たちは、今回の事件被害者が日本人ではなく在日外国人、特に欧米圏ではなくアジアの女性であり、宿泊施設の室内でレイプされたことなどからもたらされる偏見により被害者への「バッシング」が他の事件よりも過酷なものではないかと危惧している。
フィリピン共和国においては2005年11月、スービックで沖縄駐留の貴国海兵隊員4名に車内に押し込まれた女性がレイプされ2006年12月、マニラ首都圏マカティ地方裁判所で実行犯1名が有罪判決を受けている。この被害女性も裁判期間のおよそ1年間、いわれのない誹謗中傷の嵐の中に身をおかねばならなかった。
そもそも、どのような状況であれ、裁かれ罰せられるべきは加害者であり被害者であってはならないことは明白である。事件後の女性が周囲から貶められるような環境におかれ
ることのないよう、私たちは被害者が充分納得のいく解決をするよう求める。
犯罪が繰り返されるたびに貴国から「遺憾の意」が表明されるが、事件後の米兵加害者と被害者の状況を見るにつけ、私たちはもうこれ以上、人権を踏みにじられる行為を看過出来ない。
 私たち日本国民は「陸・海・空軍その他の戦力は保持しない」という戦争を真正面から
否定する平和憲法を誇りにしている。他国の軍隊に蹂躙される「平和」や「安全」などあり得ない。真の「良き友人」とは、その痛みを分かちあえる者のことであり、表面的な謝罪を繰り返す者のことではない。


私たちは、本件に厳重に抗議し、迅速な解決に向けて次のことを要求する。
                記
1、被害者の心身の状態に配慮し、全力で真相の究明にあたること。
2、 被害女性に謝罪し、適正な補償をすること。
3、 加害者を厳重に処罰すること。
4、 不平等な日米地位協定の抜本的な改正を行うこと。
5、 米軍基地の縮小・撤去に関する現実的な方策を検討すること。
 
以上。
(受取人)
米国大統領 ジョージ・W・ブッシュ殿
同駐日大使 トーマス・J・シェーファー殿
   東京都港区赤坂1丁目10番5号
(差出人)
三多摩・フィリピン資料センター
   東京都日野市多摩平3丁目1番地―1 
   235-301
三多摩・カサナグの会
   神奈川県川崎市多摩区三田4丁目8番地―2、6-302

2008年3月21日

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米兵による横浜タクシー乗り逃げ、暴行事件 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

米兵による横浜タクシー乗り逃げ、暴行事件

 2006年9月17日午前6時25分頃、JR横浜駅東口のバスターミナル付近で事件は起きた。米兵ら男女6人がタクシー2台に分乗し、横浜駅前で降りた際に、一台目に乗っていた4人が料金約2千円を払わずに立ち去ろうとしたため、運転手・田畑さん(60歳)が一人を呼びとめ抗議したところ、同乗していた米兵が田畑さんの顔を殴った。血を流しながらもさらに抗議すると背負い投げで投げられた。田畑さんは鼻骨が陥没する全治一ヶ月の怪我を負った。近くにいた人から、「タクシー運転手が外国人に殴られた」と警察に通報があり、戸部署は犯人の米兵をつかまえた。

 問題はこの後である。警察は犯人の米兵ひとりを捕まえたにもかかわらず、田畑さんの被害届をうけつけなかった。担当の警察官は、田畑さんが料金支払いを求め呼び止めた際、犯人の身体に触ったことをもって「外国では正当防衛になるから被害に当たらない」として被害届を受け取らないと言い張った。納得のいかない田端さんは弁護士とも相談し、再度戸部署に足を運び抗議の末、やっと被害届を受理させた。
 更に、検察庁は起訴することを渋った。犯人らは米軍横須賀基地所属の米兵であるが、被害者である田畑さんに、米兵の写真を見せて犯人の犯人米兵4人はどの人物か特定せよと迫った。しかし田畑さんは写真を見ただけでは黒人米兵たちはどれも同じように見えて、共犯の二人を特定できなかった。検察は、「田畑さんの記憶だけが頼りなんだからね。田端さんが特定できないなら、起訴はできない。」と発言した。まるで被害者のせいであるかのような、まったくやる気のない態度をとった。
 被害者と弁護士、自由法曹団の度重なる抗議もあって、横浜地検は重い腰を上げやっと起訴するに至った。田畑さんを殴った米兵は容疑を否認し、また共犯の二名の米兵はいまだ特定できていない、そんな状態のまま起訴になっている。

 3月1日(木)午前10時、横浜地裁、406号法廷で第一回公判が行われる。勇気を持って告発した田畑さんを支援するためにも、頻発する米兵犯罪を許さないためにも、この事件の動向に注目する必要がある。

 日本の警察も検察も、米兵犯罪の摘発には、まったくやる気がない。それは、日米安保条約による日米両政府の関係から来ていて、何度も何度も繰り返されている。


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米兵による横須賀・佐藤好重さんに対する強盗殺人事件 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

米兵による横須賀・佐藤好重さんに対する強盗殺人事件

1)2月21日(水)の公判
 2月21日(水)横浜地裁で、「米兵による佐藤好重さんに対する強盗殺人事件」の公判が行われ、原告からの陳述と証拠説明が行われた。事件は、2006年1月3日早朝、出勤途中の佐藤好重さんが、米軍空母キティホーク乗組員、リース・ジュニア・ウイリアムス・オリバーに惨殺されたもの。リースは、遊ぶための金欲しさに、通りがかりの佐藤さんを襲い金を奪い取ろうとし、11分間にわたり殴り続け、文字通り撲殺した残虐な犯罪。米兵は刑事裁判で無期懲役が確定し、日本の刑務所に現在服役中。今回の裁判は、損害賠償訴訟の形をとり、米軍と日本政府の責任を追及し、米軍基地の存在と日米安保そのものを問うもの。
 損害賠償訴訟
 原告:山崎正則さん、佐藤嘉教さん、佐藤栄治さん
 被告:米兵、リース・ジュニア・ウイリアムス・オリバー、国

2)今回の公判での追及点
 今回の公判での弁護団による追及点は下記の通りであった。

 第一に、裁判において、裁判官もふくめ今回の犯罪の悲惨さ・残虐性をまずきちんと規定し理解させること。起訴状での暴行の記述はあまりにも簡単であり、リース被告の証言だけに基づいた記述の部分があり、11分間にわたる被害者・佐藤好重さんが死に至った暴行のひとつひとつが全面的には明らかにされていない。引き続き明らかにする。

 第二に、今回の事件は軍の公務外に発生しているが、公務外といえども米軍の責任は免れない。米兵が犯罪を起こすのは現状では、普通に起きうることなのだ。イラクで戦闘し殺害し心身ともに追い詰められている米兵は、実際に休暇時に多くの犯罪を引き起こしている。リース被告もキティホークの2ヶ月間にわたる厳しい勤務直後に起こした。
 証拠説明のなかで、1952年から2004年まで在日米軍米兵が起こした犯罪は、201,481件。殺人・強姦事件は683件。日本人死者数、公務中が517名、公務外259名にのぼっていることが指摘された。米軍全体では犯罪数は、1980年以降減少したが、1998年以降増加に転じている事実、その多くが深夜発生し、飲酒状態であることも明白になっている。この事実を米軍も認めている。
 したがって、米兵は何度も同じような犯罪を繰り返すのであり、公務外といえども米軍の責任は免れえず、有効な防止措置をとったかという米軍の管理責任が問われなければならない。

 第三に、日本政府の責任である。米兵犯罪の賠償は、日米地位協定に基づき実際には日本政府が支払う関係になっている。日本政府は金を支払えばいいのだろうという態度であり、憲法に規定されている「国民が安全な生活を送る権利」を保障しようとしていない。日本政府には基地外において責任を持って国民の安全を保障する義務があるにもかかわらず、これを果たしていないのであり、日本政府の責任は明確にされなければならない。

3)公判後の報告会
 公判後、弁護士会館で報告会が開かれ支援者60名があつまった。原告の山崎さんが、「米兵犯罪に対して、日本政府は何もしていない、拉致問題とはえらい違いだ。日本政府とは何年かかっても闘い、恨みを晴らしたい。」と発言した。
 次回公判は、5月23日(水)午前11時から、101号法廷。


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ジェーンさんに正義を! 横須賀レイプ事件・ジェーンさん裁判 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

ジェーンさんに正義を! 横須賀レイプ事件・ジェーンさん裁判

1)2月13日、東京地裁で横須賀レイプ事件の裁判
2月13日、東京地裁で横須賀レイプ事件の裁判があり、傍聴した。
事件は、2002年4月6日未明、神奈川県横須賀市内のバーで日本在住のオーストラリア人女性ジェーン(仮名)さんが米海軍キティホーク乗組員の米兵Bloke Deans(以下:ディーンズ)と出会い、その後近くの駐車場に止めていた自分のワゴン車に乗り込んだところ、米兵に押し倒され、レイプされた。
現在の裁判は、ジェーンさんが「神奈川県警から侮辱的な扱いを受けたとして、神奈川県に慰謝料など1100万円を求める」国家賠償訴訟を訴えたものであり、2月13日の公判では神奈川県警横須賀署でジェーンさんの取調べに当たった佐藤、児玉両警察官の証人尋問、反対尋問が行われた。
2002年4月6日未明、レイプ事件発生直後、ジェーンさんが米横須賀基地の憲兵隊事務所に助けを求めたところ、同事務所は横須賀署に連絡し、横須賀署員がすぐにかけつけている。ジェーンさんは憲兵隊事務所にいる時から、何度も病院へ行きたいと訴えたにもかかわらず、横須賀署の刑事は現場検分、事情聴取を優先し、被害者の声に耳を貸さなかった。
憲兵隊事務所から即被害現場にむかい、レイプ直後で動揺し不安におびえる被害者を連れまわし、実況検分に立ち合わせ、寒いなか下着をつけず毛布を羽織った状態で、被害現場を指差すよう強要し、その姿を写真に撮影している。その後、横須賀署へ戻ったあとも午前8時半ごろまで事情聴取を続け、写真を撮影している。この間、何度も病院で治療を受けたいと希望を伝え、救急車を呼んでほしいと頼んだが、その要望は拒否された。
被害者は、午前8時半から11時半まで、聖ヨセフ病院で診察を受けた。その後、また横須賀署に連れ帰され、事情聴取を行われ午後2時過ぎにやっと解放された。ジェーンさんは自分のワゴン車を運転し自宅まで帰った。この間、ジェーンさんは食事を取ることはなかったし、一睡もしていない。

2)本日の追及点—中野弁護士から
横須賀署の被害者の尊厳を認めない取り扱いが本日の追及点。
① 横須賀署は被害者の要望を把握してすぐに診察を受けさせるべきであったのに、していない。
② 被害者が拒否しているのに、写真撮影している。しかも事件現場につれまわしての撮影もしている。被害者の尊厳を持って扱っていない。
③ 13時間もの長時間にもわたって被害者を拘束したことは違法。その間食事も与えず、また一睡もさせなかった。
④ 事情聴取後、フォローが必要であったのに、それをしていない。事情聴取で被害者が酔っていることを確認しながら、またレイプのあった現場でもある被害者の車を被害者自身に運転させて返した。

 実際には被害者の要望を無視し続けたのもかかわらず、警察は病院での診察手配を行ったというように証言した。病院への連絡時間をめぐっての尋問はそのことを暴くもの。また、横須賀署刑事の陳述書では、診察が簡単であったことを示すためか8時半から9時半まで病院にいたと陳述しているが、病院のX線写真時刻、治療費支払い時刻から11時半まで病院にいた証拠が示された。にもかかわらず、陳述を訂正しなかった。その態度は、被害者の救済より警察組織の組織防衛を最優先している姿勢の現れである。

3)「犯罪被害者対策要綱」と「犯罪捜査規範」
このような事情聴取を強行して行ってしまう法的根拠は何か、被害者本人の写真を撮らなければならない根拠は何か、が追及点となるだろう。1995年の「女性差別撤廃条約」をもとにフォローアップを国連が行い、1997年「犯罪被害者対策要綱」を定めている。実際には警察関係では、「犯罪捜査規範」において被害者の尊厳、人権尊重の観点から、取り調べにおける被害者の要望やプライバシー尊重、病院との連絡など定めているのもかかわらず、この警察内部の「規範」さえも破って強引に事情聴取を強行したことが、具体的な追及点である。

性暴力事件の場合、その事件だけでなく二次被害を訴える人は多い。この件のように密室で行われているため被害者の権利侵害が行われる。隠れて行われるので女性に対する二次被害、セカンドレイプを廃絶することができない現状が続いているのだ。

4)報告会のこと
裁判のあと、弁護士会館にジェーンさんを支援する人たち20名が初めてあつまった。2002年に事件があってから、この事件のことがなかなか報道もされず、支援活動もなされてこなかった。弁護士から裁判についての説明を聞き、裁判の内容、性格、今後のことなどを話した。
米兵による犯罪は、この事件でなく多発している。それは米軍基地が日本にある限り、そしてその体制を維持しようとする日本政府の政策が変更されない限り、なかなか根絶されない問題でもある。横須賀署の対応も、その根底には日本政府のこの態度がその背景にある。


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「フィリピンのレイプ裁判を支援する会」から [米兵によるレイプ事件、犯罪]

フィリピンのスービックレイプ裁判を支援してきた「フィリピンのレイプ裁判を支援する会」から、これまで支援の呼びかけに賛同してくださった団体・個人宛のの文書が発行されていますので、転載します。
-------------------------------------------
フィリピン・スービック・レイプ事件
―米兵1名に有罪判決―

<1月8日の米兵移送に抗議する集会>

「スービック・レイプ事件裁判に関し、厳正なる判決を求める」賛同署名へのご協力やカンパ等裁判を支える様々なご支援を本当にありがとうございました。「勝利」です。    
                                  2007年1月29日
                  
 「フィリピンのレイプ裁判を支援する連絡会」
 連絡先:アジア女性資料センター ajwrc@ajwrc.org
 TEL: 03-3780-5245 / FAX: 03-3463-9752 

 2006年12月4日、マニラ首都圏のマカティ地方裁判所において「スービック・レイプ事件」の一審判決が下されました。原告に不利な条件の中で進められた裁判でしたが、その状況を打ち破り、実行犯ダニエル・スミス兵士1名が20年以上40年以下の終身刑(禁固)となりました。補償額は賠償金5万ペソ(日本円で約12万円)と慰謝料5万ペソという低額、また、他の兵士3名は無罪となる内容で、被害者のニコールさん(仮名。事件当時22歳)にとっては完全に納得のいくものではなかったものの、米軍兵士の「有罪」は画期的な判決であることに間違いありません。そして、この勝利判決を導き出した原動力は被害当事者や家族、弁護士や現地支援者の不屈の闘いと、それを支持・支援してきた国内外の仲間たちの協力によるものだと思います。

 当初、判決日は11月27日と予定されていました。そこで私たちは、ぜひともそれ以前に支援行動を起こしたいと考え「連絡会」として緊急に賛同署名とカンパを募り皆さまにお願いを致しました。署名は団体25、個人807 名が集まり11月11日、現地へ持参しました。また、カンパは活動費として数回に分け現地の支援団体へ20万円、その他現地での通訳料など有効に使用させて頂きました。現地では記者会見に参加したりニコールさん本人とも直接、会って激励をする一方、日本においても「連絡会」として在日比大使館や米大使館へ出向き声明文を提出するなどの活動を続けてきました。

 2006年12月29日、深夜、スミス兵士はフィリピンの拘置所から米大使館へ移送されました。これは、米政府側がVFA(訪問米軍地位協定)を盾に米軍が身柄を管理すると強く主張し、比合同軍事演習と国内の人道支援を中止すると表明するなど比政府に圧力をかけた結果に他なりません。尚、米側は有罪を不服として控訴をしており、私たちは、今後もこの裁判の行方を見守っていきたいと思っています。これまでのご支援に心からお礼を申し上げますとともに、今後ともご協力の程、よろしくお願い申し上げます。 


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スービックレイプ事件と今後の動向 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

米兵によるフィリピン・スービック・レイプ事件

レイプ犯の米兵、有罪判決にもかかわらず、身柄を米側に移送


<1月8日の抗議集会で>

1)2006年12月4日判決、スミス被告は有罪
 2006年12月4日、フィリピン・マカティ裁判所ポソン裁判長は、実行犯である米兵スミス被告に有罪(20年から40年の終身刑)の判決を下しました(他の3名の米兵は無罪)。判決は、「合意に基づくセックスであり、レイプではない」とした被告たち及び米軍の主張を完全に退け、スミスの行為は合理的な疑いの余地がないレイプであることを認め、終身刑に処しました。
「米兵のレイプ事件を訴えたフィリピン史上初の裁判」は、米国政府とフィリピン政府一体となった政治的圧力をはねのけて、スミス被告を有罪としました。
この裁判はフィリピンでレイプの罪で米兵を訴えた初めての裁判であり、そのこと自体大変大きな意義を持っています。これまでフィリピンで米軍兵士により性暴力事件が数多く発生していたにもかかわらず、公式に告発されることはありませんでした。人権無視、女性蔑視に対して公然と裁判で告発した被害者ニコールさんとこれを支えたタスクフォーススービックレイプ(以下:TFSR)をはじめとするフィリピンの民主団体、女性団体の先進的な闘いが、この判決を勝ち取ったのです。
この間、マスメディアなどを通じて卑劣な反ニコール・キャンペーンが行われ、被害者を社会的に押しつぶそうと米軍・フィリピン政府は圧力をかけ続けましたが、ニコールさんやTFSRに結集する人たちはこれに屈せず、断固として告発し続けました。
これらの闘いが有罪判決を勝ちとった最大の要因です。

2)事件の発生と裁判の経過
事件は、2005年11月、スービックのバーで起きました。休暇で来ていた米沖縄海兵隊隊員スミスがバーにいたニコールさんをバンに連れ出し、レイプしました。スミスによってまるで物か何かのように扱われた屈辱の告発をニコールさんは決意し、ウルスア弁護士たちとも相談し準備を経て、2006年3月にフィリピンで初めて米兵の犯罪を訴える裁判を起こしました。フィリピンの法律で米兵の犯罪を裁く当然のことを要求したわけです。
闘う姿勢を見せたニコールさんへ、米政府・米軍やフィリピン政府から圧力が加えられました。米側から金銭による裁判取り下げも非公式に持ちかけられました。新聞は毎日のように報道し、マスメディアによる興味本位の報道もなされました。インターネット上でいわれない非難や中傷が投げつけられました。それによりニコールさんの家族は職を失い、収入も失いました。そのような困難にも負けることなく、ニコールさんも家族も一致協力し、弁護士や支援者と共に、週4回にも及ぶ裁判の公判闘争を行い、中傷の一つ一つとも闘ってきました。ニコールさんへの誹謗は現在も続いています。
他方、ニコールさんを支持する声もフィリピン国内で広がりました。ニコールさんが勇気を持ってはじめた裁判闘争は、裁判の審理内容だけにとどまらず、裁判を通じて米兵によるレイプや犯罪を公式に論じる場を初めて提供し、フィリピン人の人権と主権をいかに守るべきかの認識と議論を、あらためてフィリピンの人たちに、広く巻き起こしました。この点で、裁判闘争は予期した以上の成果をあげたと言えます。
ニコールさんを支持する誰もが米軍の存在がレイプの原因であることを指摘し、「ノーレイプ、ノーベース」が主張されています。米軍の存在を許しているVFA(米軍訪問協定)の問題や、米兵の犯罪をフィリピン法で裁けないならばフィリピンの国家主権の侵害であると指摘されてもいます。また米政府・米軍の意向のまま動くアロヨ政府への批判も広がりました。
スービック・レイプ事件をどのように評価するかをめぐって、フィリピンでのアロヨ、反アロヨの一つの政治的対立点になるという構図が成立しています。

3)12月29日、控訴審を待たず、スミスの身柄を米側に移送
 12月4日の判決後、スミス被告はマカティ市の拘置所に連行されました。しかし、米側は直ちに控訴を行なうとともにVFA(米軍訪問協定)の規定:「(判決確定まで)比米両国政府の合意する施設で拘置する」を盾に身柄の引き渡しを迫り、12月22日には米海軍のファロン司令官が、身柄移送に応じない場合のフィリピン政府への制裁措置として、2007年2月の比米合同軍事演習「バリカタン07」中止、「人道支援」中止を発表し、フィリピン政府に露骨に圧力をかけてきました。アロヨ政府は、この米側の圧力に容易に屈し、司法の決定、すなわち控訴審を待たずに、政府独自の判断でスミスの移送に同意しました。
その結果、12月29日午後11時頃、スミスの米側への移送が行われました。
米政府に忠誠を誓うアロヨ政府の対応を受けて、米政府は即刻、比米合同軍事演習中止を撤回し、従来通りに実施することを表明しました。また、1月3日には高裁から「地裁判決は正しいが、司法は外交に介入できない」という見解が出され、移送容認のまま米国の圧力に屈する形で現在に至っています。

4)今後、VFA撤廃が焦点へ
外国の基地を認めないフィリピン憲法の条項をすり抜けるかのように、軍事演習のため比を訪れる米兵士や軍事物資の取り扱いに関する協定としてVFA(米軍訪問協定)が1999年5月に批准され、それ以降自由に米軍がフィリピンに出入りしています。
裁判で有罪判決となった実行犯スミスの身柄を、VFA(米軍訪問協定)を根拠にして、アロヨ政府が米側に引き渡したことに、フィリピン国内では激しい批判が寄せられています。
2007年1月4日付インクワイアラー新聞は、「凶悪犯罪で有罪判決を受けた被告がフィリピン人被告に与えられない権利・待遇を受けている点は理解し難い」、「比米関係は互いの尊敬と利害を共にする成熟した関係ではない」、「植民地時代の主従関係と同じだ」と政府の対応を批判しています。
いずれにせよ、対立の焦点は、裁判での「合意かレイプか」の争いから、VFA協定そのものの是非へと明白に移行しつつあります。裁判で有罪としたにもかかわらず、フィリピン側で身柄拘束も服役もさせられない、これでは何のための裁判かわかりません。フィリピンの主権が侵害されているのであり、侵害しているのは米政府であり、許しているのはアロヨ政府であり、その根拠はVFA協定であることが、あまりにも明白になったからです。
2007年1月15日フィリピン大学で行われたフォーラム「VFAとス-ビックレイプ事件」も、裁判闘争と有罪判決を経て、政治的焦点がVFAに移行しつつあるという認識にたって開催されています。
裁判は、米兵によるレイプや犯罪を公式に論じる場を初めて提供し、フィリピンの人たちに、広く議論を巻き起こし、大きな役割を果たしました。控訴審は続きますが、VFA協定で実行犯の身柄を移送した現段階においては、裁判は裁判のみとして完結するわけにはいかなくなりました。現在の情勢は、VFA撤廃と撤廃に向けた人々の運動に政治的焦点が移行しつつあります。

5)今後も支援連帯を!
上記の状況は、被害者ニコールさんとTFSRに結集する人たちにとって、今後も継続した告発と闘いが必要であることを意味していますし、彼女たちはすでに勇気をもって行動を始めています。さらに様々な女性団体、人権団体、民主団体が、有罪判決の支持とVFA破棄を主張しています。
米軍兵士による性暴力は日本においても何年も続いています。フィリピンでの闘いはわたしたちの闘いでもあります。
わたしたちは、判決を勝ちとったニコールさんとTFSRに結集するフィリピンの民主団体・女性団体の闘いを、現在もそして今後も見守り、支援連帯する活動を日本で継続して行います。


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タスクフォーススービックレイプによる声明 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

昨年12月4日の判決では米兵スミス被告に有罪判決が出ました。アメリカ政府は「スミス被告の身柄を引き渡せ!それまで米比軍事演習バリカタンを中止する!」と露骨に通告していました。12月29日フィリピン政府はアメリカ政府の要求に従い、スミス被告の身柄を米大使館に引き渡しました。その時点で米比軍事演習は即刻、再開されることになりました。米政府のこの露骨な脅しも最近の「アメリカ式民主主義」の一つです。また脅しに容易に屈したアロヨ政権は、その地位と利害がどこにあるか、誰の政府であるかを露呈したわけです。

もちろんこれに対しフィリピンでは、「レイプ犯を許すな!米軍訪問協定撤廃!フィリピン主権を売り渡すな!」という激しい批判が、米政府・米軍とアロヨ政権に集中していて、連日集会やデモが行われています。


<12月30日のデモ、スミス被告身柄引渡しに抗議>

12月30日、スービックレイプタスクフォースが声明を出しています。以下に紹介します。
--------------------------
声明-2006年12月30日

権力による鉄面皮な傲慢である
レイプ有罪囚スミスの米国による拘束権奪取に対する、スービックレイプタスクフォースの声明

「それは、アロヨ政権と米国政府の共謀した全く恥知らずな行為です。」
これは、レイプ有罪囚スミスを秘密のうちに、マカティ市拘置所からアメリカ大使館に移送したことに対する、スービックレイプタスクフォース(以下:TFSR)のスポークスパーソン:ミルラ・バルドナドの声明です。

スービックレイプ事件被害者を支援するTFSR全団体とすべて組織は、各自が予定していた休日の予定を返上して本日正午にTMカラウ通りで、スミスの移送に抗議してデモ行進を行った。
 週末の日の、真夜中の内密の移送は、どんな抗議声明にも出会わずに、フィリピン政府と米大使館により共謀して行われた。ケニー駐比米大使の言っていた「米国政府は比国裁判所の決定を尊重する」というのは、すべて虚言であったことは明らかである。
 ポゾン判事が判決を言い渡して以後、彼らはスミスの身柄拘束件を手に入れるためにあらゆることを行った。彼らは比司法省、外務省に交渉し、彼らのVFAの解釈を押し付けた。我々に対して、台風の被害者のための支援を打ち切りと、「バリカタン」合同軍事演習の中止で脅迫したケニー大使は、失礼で恥知らずである。
 彼らが最近になって行った地裁判決と控訴審裁判所の決定に違反する行為は驚くべきことではない。世界で最強の国家としての米国の傲慢さの現れである。
私たちは集会とデモによってVFA協定の廃止を要求し米国を糾弾した。
「判決以来、司法省と外務省は米大使館と一体となって、大使館での拘留権の確保はVFAに従ったものだと語ってきた。
このことが、私たちがこの協定を終結させる理由のひとつである。VFAは明らかにフィリピン国の主権を侵害している。
マカパガル・アロヨ大統領は、フィリピンの裁判所に従う義務をまったく無視している点に責任を負わなければならない。フィリピンの裁判所の判決に違反して、スミス被告の米大使館拘留を許すことは、比上院を無視して行われている改憲議会設置策動と軌を一にする権力の横暴だ。また、米国政府の願望に反対をしないゴンザレス司法長官が、ポゾン判事の判決に対し投げつけた侮蔑のような前例を、いまだに見たことがない。
あきらかにアロヨ大統領の関心は、同盟国米国の機嫌を損ねないように、いかに自分の権力への支持を確保するかにある。


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正義が問題であって、特権的処置ではない [米兵によるレイプ事件、犯罪]

フィリピンでの米兵レイプ事件裁判に対してローランド G. シンブラン  フィリピン大学教授 兼 フィリピン大学機構理事の声明を転載します。

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正義が問題であって、特権的処置ではない

<ローランド G. シンブラン  フィリピン大学教授 >

フィリピンからアメリカ軍事基地を解体するという1991年のフィリピン上院の決定以後、フィリピンの主権のために勝ち取った最も重要な勝利は、つい最近フィリピンの法廷によって、レイプのためにアメリカの軍の軍人の有罪判決を通して成し遂げられました。
この勝利は、フィリピンとアメリカによって被告人に与えられる特権にもかかわらず成し遂げられました。

比米軍事訪問協定

被告人と彼らの守護者米国-地球上で今日最も強大な超大国によって取引の道具になることを拒否した被害者ニコルと彼女の家族に感謝します。
被害者を支援する幅広い政治的な分野、市民組織から女性の組織に対してと同時に、ニコルの民間の検察官、エバリン・ウルスア弁護士のすばらしい法律的洞察力に感謝します
ウルスアはのフィリピン大学法学部でクラス卒業生総代となり、卒業しました。今、彼女の母校、フィリピン大学の名誉となりました。
この歴史的な裁判闘争の勝利を勝ち取った手腕を讃えます。
我々は、ニコル(スービックレイプの被害者)に正義を与える際に、法の支配とフィリピンの司法制度の威厳を支持する際に、マカティ地裁のl法廷のベンジャミン・ポゾン判事の決定を賞賛します。
同様に、有罪となったアメリカ兵(ダニエルスミス陸士長)にフィリピンの管轄権を主張するというポゾン判事の決定は、フィリピン司法省(と比外務省、VFA委員会)当局の面目をつぶしました。
これらの当局(その人はアメリカ合衆国でも事実審裁判所によって確定の後でさえ、控訴の期間中に、アメリカの兵士の身柄確保を持とうとする米国政府の見解に味方するといった)恥知らずな外国の利益のスポークスマンと弁護士になりました。
フィリピンの法廷による結審後の現在、ボディガードと国外の外交官の豪華な待遇で、アメリカはまだ、裁判の期間中を通じて、ずっと五つ星のホテルに泊めてアメリカ陸士長スミスの特別な接待を拡大したいを考えています。
米国政府は現在、表面上これを理由に、年間を通して行っている軍事演習「バリカタン」とアメリカの軍事援助を中止すると脅迫します。
結構なことです。そうしてもらいましょう。
たった今フィリピンに起る最高のことは、「バリカタン」軍事演習が永久に破棄されることです。なぜならば、「バリカタン」軍事演習が「テロ対策トレーニング」の装いの下のフィリピンでのアメリカ軍事介入のための煙幕として使われるだけでした。
彼らは、フィリピンの司法制度とフィリピンの法律が、この脅かしで屈服すると思っています。
我々は、アメリカが世界的な恐怖に対して考え出した「フィリピンと米国の関係の親善」という、アメリカの軍事介入と二、三のわずかな援助のためのに、フィリピンの正義の歯車がこれと連動するという協定を結ぶことができません。
これは、妥協することができない正義の問題です。VFA協定を厳しく見つめ、その即時の廃止を目指して努力しよう。
いわゆる軍事演習に従事している間、VFAはフィリピンの領土内で、わが国の法律に違反して犯罪を犯している米軍に特別な措置と治外法権を与えるのに用いられるだけでした。
この国と、特にその最高権力をもつ政府当局はそれ自身の憲法を遵守することを学ばなければなりません。「法の下の平等を守らなくてはなりません。」 これはポゾン判事が我々全員に、我々自身の国で断言することを教えたものです。
ここにこそ、民族の自決と民族の進歩を開始することが困難なわが国の問題があります。 わが政府当局は、自身の国民の利益よりむしろ、強力な外国の利益を保護したいからです。フィリピン政府当局は、しばしば我々自身の最悪の敵なのです。
チャールズ・ボーレンは1950年代にフィリピンへ来てアメリカ大使を勤めましたが、かつて一度、フィリピンの聴衆に言いました。 「アメリカ大使館の我々は、アメリカの利益を保護するために、ここにいます。 我々は、わが政府当局があなたがたの民衆の利益を保護することを期待します。」
来たるべき年に、我々は国家主権と民主主義の自治のための闘いを継続して、より多くの民衆の勝利を祈ります。

ローランド G. シンブラン Roland G. Simbulan
フィリピン大学教授 兼 フィリピン大学機構理事
Professor and Faculty Regent
University of the Philippines System
2006年12月26日
(翻訳:平田さん)


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横須賀での米兵による佐藤好重さん殺害事件,12月20日、横浜地裁 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

横須賀での米兵による佐藤好重さん殺害事件
 12月20日、横浜地裁で 第一回口頭弁論

米兵による犯罪の根絶を!被害者に正当な補償を!

<12月20日、口頭弁論後の報告会に80名参加>

米兵リース・ジュニア・ウィリアム・オリバーによる強盗殺人事件の被害者、佐藤好重さんの夫・山崎正則さん等遺族が起こした民事裁判の、第一回口頭弁論が12月20日午後2時から横浜地裁で開かれ、101号法廷の定員である80名を越える傍聴者が参加しました。わたしも参加しましたが、少し遅れたため傍聴券をもらうことができませんでした。裁判の後、開かれた報告会で今日の口頭弁論の様子を聞きました。

原告・山崎正則さんが本人陳述をおこない、弁護団からは、「事件の残虐性」(緒方義行弁護士)、「沖縄の米軍犯罪について」(荒垣勉弁護士)、「安保条約・地位協定と米兵犯罪」(内藤功弁護士)などの陳述をそれぞれ行いました。
原告・山崎正則さんの本人陳述は感動的だったと傍聴参加した人から聞きました。報告会で「本人陳述」が配布されましたので、下記に添付します。

次回公判は2007年2月21日11時から横浜地裁101号法廷で行われます。
なお、裁判支援のため「山崎さんを支援する会」(個人は一口:千円、団体は一口:二千円)への入会を呼びかけています。
連絡先は、「米兵による女性強盗殺人事件を糾弾し、山崎さんの裁判闘争を支援する会」電話045-201-9644、郵便振替口座番号00290-4-59916 です。

<事件概要>
2006年1月3日早朝、出勤途中の佐藤好重さんが惨殺された。犯人は、横須賀を母校としている航空母艦キティホークの乗組員リース・ジュニア・ウィリアム・オリバーでした。リースは前日から酒を飲み続け、更に飲むための金欲しさに、通りかかった人を襲って金を奪おうと付近を徘徊していました。そこへ佐藤好重さんが通りかかったのです。犯人は、道を聞く振りをして彼女に近づき、いきなり殴りかかり、抵抗されると更に殴る蹴る、襟首を持ってビルの角に打ちつけ、彼女が血の泡を吹いて倒れ動けなくなるまで暴行を加えました。好重さんが動けなくなったことを確認し、バッグを奪って逃げました。好重さんは病院へ搬送される途中になくなりました。肋骨の多くは折れ、腎臓と肝蔵は破裂し、顔面頭部は陥没していました。残虐な事件です。
犯人は、刑事裁判で無期懲役の判決を受け、現在服役中ですが、この犯人個人を罰するだけでは、米兵による犯罪はなくなりません。神奈川県内では2006年だけでも16件以上の米兵の犯罪が発生し、18人が検挙され、その度に米軍当局は綱紀粛正、再発防止を表明しますが、なんら実効性のある対応をしていませんし、することができません。また補償については、特に公務外で事件を起こした場合などは、米軍や日本政府の対応も非常につめたく、補償さえされない場合が現在も続いています。
米軍基地が存在していることが事件の原因であり、この裁判は日本政府と米軍の責任を強く問うものです。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

本人陳述 山崎正則
2006年12月20目

<木村和夫弁護団団長と山崎正則さん>

私は、アメリカの空母キティホークの乗祖員に殴り殺された佐藤好重の夫の山崎正則です。
 私は、21才の時から相模鉄道のバスの乗務員として現在まで勤めています。妻は系列会社からバスなどの清掃に来ていました。
 私たちがはじめ知り合ったのは、2000年頃でした。はじめは挨拶ていどのつきあいでしたが、その内お互いの身の上のことなどを話しあうようになり、親しく付き合うようになりました。まもなく結婚をしようと思うようになって、そのために2004年4月頃から、私と妻は横須賀市内に1DKのアパートを借りて一緒に住むようになりました。
 ある日、二人で散歩をしている時に、今住んでいるマンションが売りに出ていることを知りました。妻は、このマンションを見ると、とても気に入り、「便利もいいし、花火大会もよく見えてながめもいいし、こんなところに一度でいいから住みたい。あなたの年金をマンションの支払いに当てれば、生活費は私が働いてかせぐから買おうよ。」と、もう夢中でした。妻はこれまで二度結婚に失敗し、子供が産めないなど家庭生活に恵まれていなかったし、私も結婚に失敗するなどして、あまり良い人生ではなかったので、ここを買って二人で幸せになろうと買うことを決めました。早速手続きをして、2005年の9月に入居しました。それまで私がたくわえていた1200万円を頭金にして、残り1500万円を私名義で10年のローンを組みました。しかし、権利はこれから先二人に何かあってもいいように、私と妻で半分ずつにしました。
 新しいマンションでの生活はとても幸せでした。特に妻は大喜びで毎日が楽しいと言って元気に働きまわっていました。
 ある日の夕方、いつものように、ベランダでタバコを吸っていると、妻が寄ってきて「やまちゃん。ありがとう。これまでも長い間私の生活費のめんどうまでみてくれ、その上こんなマンションも買ってくれて、私は生まれてきれまでの中で今が一番幸せよ。長生きしてね。」といって、涙を流してくれました。
 私も、一番幸せな気持ちでした。考えてみますと、私たちニ人はこれまであんまり幸せな暮らしを送ってきませんでした。恵まれない家庭生活、恵まれない人生と言ってもいいと思います。だから、これからは、二人で幸せな家庭生活を送ろうと話し合いました。そのためには、春になったら入籍し、退職したら退職金などを当てて一日でも早くローンを返し、ゆっくり日本一周をしよう、と話し合っていました。

 私たちが、望んでいたことは、他の人にとってはたいした望みではないかもしれません。
 しかし、私と、妻にとってはこれまでこつこつと真面目に働き、しっかり生きてきてやっといだいた夢なのです。それを、あの米兵は、遊ぶためのお金欲しさに、たった10数分でめちゃめちゃにしてしまいました。しかも、その10数分は妻にとっては、地獄の苦しみの時間でした。
 刑事裁判の時に、現場のビデオが音声だけでしたが流されました。妻の「助けて」「や
めて」と言う声が何度も聞こえ、それにお構いなしに犯人が妻を殴る音、ビルに打ち付ける音が聞こえました。あれが妻の最後の声でした。あの声は一生忘れられません。
 あの時、私に助けを求めていたのです。それができなかった。この悔しさ、情けなさは一生消えません。

生きている頃の妻は、他人にもやさしくよく気を使う人でした。職場の同僚にも食事をおごってやったり、行きつけの歯医者さんや美容院には、行くたびにお土産を持っていったりしていました。
 ある時こんなことがありました。
私と妻が、町を歩いていると、むこうから外国人の家族連れが来ました。だんなが二、三才位の女の子を抱いていましたが、その子は何かぐずっていました。すると妻は「どうしたの」と言ってそばにいき、さっき自分のために買ったばかりの、小さな人形をプレゼントしました。

 私は、ここで大きな間違いをしてしまいました。
 その時私は妻に、「やめろ」というべきだったのです。「横須賀では外国人には、近づいてはいけない」、「外国人を見たら、はなれろ、逃げろ」と教えるべきだったのです。私がそうしなかったばかりに、妻は犯人に道を聞かれ、警戒するどころか親切に道を教えようとして殺されてしまったのです。

 今も仕事から帰ると、ドアを開けて思わず「ただ今」と言ってしまいます。
 でも誰も答えてくれません。
 その時また、「ああ、そうだった。」と、妻のことが思い出されます。
 それから、妻の位牌の前に行き、線香を上げてその日の出来ごとを話します。
 今日も帰ったら、妻に「思い切り、お前のことを皆さんの前で話してきたよ」と言います。

 私は、妻が使っていたものは、なに一つ片づけていません。スリッパ、おはし、茶碗など一つ一つを見るたびに、悲しさと悔しさでやりきれません。
 私がどんな気持ちで日々を送っているかどうぞ察してください。

私がこの裁判を起こしたのは、お金のためだけではありません。私は、お金ではなく妻を返してくれと言いたいのです。
 私たちがこんな目にあったのは、日米両政府が政策として米軍の基地を置き、その米軍が兵隊をきちんと管理していなかったからです。基地がなかったら、米兵が居なかったら私たちは幸せに暮らせていたのです。それを壊した責任を米軍や政府にきちんと取ってもらいたいとこの裁判を起こしました。
 米軍基地が日本にある限り、私たちのような被害者が出ます。もうこれ以上私たちのような被害者が出ないように、米軍や日本政府がしっかりした手だてをつくるような判決を出して下さい。
 心からお願いいたします。


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フィリピンレイプ事件、判決が出る。被告米兵有罪。 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

ニコールさんに正義を!
フィリピン民衆の主権を侵害するな!
スミス被告はフィリピン側に収監させよ!
三名の即日沖縄帰還は不当であり抗議する!

12月4日、フィリピン・マカティ市裁判所・ポソン裁判長は、スービックレイプ事件に対して下記の判決を下しました。
------------------------------------------------------------
被告ダニエル・スミス米海兵隊員 有罪、40年の禁固刑。
賠償金5万ペソ、及び慰謝料5万ペソを被害者に支払うこと。
他の3名の米軍兵士シルクウッド、デュプランティス、カーペンティエル 無罪。
なお判決後、原告代理人のウルスア弁護士は、「有罪被告のフィリピン側へ収監すること」、「無罪の決定は最終審で行うべきもの」の2点を裁判所に申し入れしました。
--------------------------------------------------------------

<12月4日、判決前の集会>

まず第一に、判決は、被告ダニエル・スミスを有罪とする内容です。すなわち、「合意に基づくセックスであり、レイプではない」とした被告たち及び米軍主張を完全に退け、明白にレイプであると認めました。
この裁判はフィリピンでの犯罪米兵を初めて訴えた裁判であり、そのこと自体大変大きな意義を持っています。これまでフィリピンで米軍兵士によりレイプ事件が数多く発生していたにもかかわらず、ことごとくが泣き寝入りさせられ、公式に告発されることはありませんでした。人権無視、女性蔑視に対して公然と裁判で告発した被害者・ニコールさんとこれを支えたTFSRをはじめとするフィリピンの民主団体、女性団体の先進的な闘いが、裁判でレイプと認めさせたのです。
そればかりでなく、裁判の過程でマスメディアなどを通じて卑劣な反ニコール・キャンペーンが行われ、被害者を社会的に押しつぶそうと米軍・フィリピン政府が一体となって圧力をかけ続けましたが、ニコールさんやTFSRに結集する人たちがこれに屈せず、断固として告発し続けました。
これらの闘いが有罪判決を勝ちとった最大の要因です。その意義は大変大きいと考えます。

第二に、にもかかわらず、判決は3名の米軍兵士を無罪としました。また賠償金5万ペソ、及び懲罰的損害補償金5万ペソは、正当な額ではありません。そのようないくつかの問題点もあります。
3名の米軍兵士シルクウッド、デュプランティス、カーペンティエルは、判決の出たその日、法廷を出てから三時間後にはフィリピンからC-12軍用輸送機で出国し、フィリピン法の及ばない沖縄キャンプ・ハンセンへ移動しました。一審しか終わっていないにもかかわらず、三名を即日沖縄帰還させたことは不当です。

第三に、米軍はすでに控訴しました。これも不当です。
判決後法廷で、有罪被告ダニエル・スミスを米大使館かフィリピン側のいずれが収監するか争われ、この日はフィリピン・マカティ市裁判所拘置所に収監されました。フィリピン・ゴンザレス法相は、スミス被告の身柄について、「比米両国政府の話し合によって米大使館に引き渡す」などと以前から放言しており、現地ではすでにこれを批判する声が上がり、司法省への抗議デモも行われています。判決によって、すべてが解決されたわけではなく、スミス被告のフィリピン監獄への収監など、この先どのようになるか、未だ予断を許しません。
また、VFA協定とレイプ事件の原因である米軍は、現在もなお存在しており、第二、第三のニコールさんが出てくる状況は変わってはいません。

裁判をとりかこむこれらの状況は、被害者ニコールさんとTFSRに結集する人たちにとっては、今後も継続した告発と闘いが必要であることを意味していますし、彼女たちはすでに勇気をもって行動を始めています。


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横須賀レイプ事件の裁判を傍聴 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

横須賀レイプ事件の裁判傍聴

11月22日、東京地裁で横須賀レイプ事件の裁判を傍聴した。

 事件は、2002年4月6日未明、神奈川県横須賀市内のバーで日本在住のオーストラリア人女性ジェーンさん(仮名)が米海軍キティホーク乗組員の米兵と出会い、その後近くの駐車場に止めていたワゴン車に乗り込んだところ、米兵に押し倒され、レイプされたもの。その際、ジェーンさんは下半身打撲など約一週間のけがをした。

 被害女性は、被害にあった直後から、米海軍横須賀基地や神奈川県警横須賀署に被害を届け出たし、ケガをしており病院で受診していて被害が明らかであった。にもかかわらず、横浜地検横須賀支部は2002年7月に、在日米軍は2002年10月に、ともに被害女性の訴えを退け、いずれも訴追を見送った。

 この措置を不服とし、被害女性は東京地裁に損害賠償の民事訴訟を訴え、2004年11月に東京地裁はレイプの事実を認定し、慰謝料など300万円の賠償を命じた。
 1177万円の賠償を求めた女性は、賠償額が低すぎるとして控訴したが、米兵は一審の審理中に出国し、控訴しておらず、現在は所在が確認できていない。民事訴訟では、当事者の一方が控訴しなかった場合、控訴した側に不利な方向で一審判決を変更することはできず、女性の勝訴は事実上確定している。
 しかし、加害者はすでに米国へ逃亡している。在日米海軍によれば「軍法会議での訴追見送りは妥当だし、すでに現在は退役しているため、更に軍法会議にかけることはできない」と責任を放棄している。被害者は勝訴しても、賠償を得ることはできていないし、加害者の行方を突き止めることもできていない。

 このような露骨に泣き寝入りを強要する米軍と日本政府の対応に我慢ならず、被害者女性はレイプ事件の解決をもとめ、「神奈川県警から侮辱的な扱いを受けたとして、神奈川県に慰謝料など1100万円を求める」国家賠償訴訟をおこした。
 被害女性は、レイプ事件発生直後、米横須賀基地の保安事務所に助けを求め、同事務所の通報で駆けつけた横須賀署の男性警察官数人から事情聴取を受けた。
 その際、何度も病院で治療を受けたいと希望を伝え、救急車を呼んでほしいと頼んだり、事情聴取は女性警察官に担当してもらいたいと要請したのに拒否された。また、被害を受けた直後の状態で、すなわち気持ちは動揺し、かつ下着を着けていないで毛布でからだを包んだ状態で、現場検証に立ち会わされ、駐車場で被害者自身の写真も撮られた。このような神奈川県警による事情聴取、現場検証での侮辱的な扱いは、被害者にとっては耐え難いものであり、セカンドレイプそのものである。
 その公判が、11月22日午前10時から午後3時半まで、東京地裁で行われ、傍聴に参加した。

 11月22日の公判では、被害直後の神奈川県警から侮辱的な扱いをめぐって、被害女性への尋問、反対尋問が長時間にわたって行われた。法廷は被害者のプライバシー保護のため、法廷と傍聴席の間には衝立が立てられ、傍聴者には裁判官、弁護士、被告神奈川県の代理人などの姿も見えず、ただ尋問を声で聞く形だった。

 この裁判は引き続き行われる。次回公判は、2007年初めになる見込み。

※横須賀レイプ事件をわたしたちが知ったのは、オーストラリア人女性ジェーンさんが、10月10日に行ったフィリピン女性レイプ事件ニコルさん支援連絡会議にジェーンさんが参加し、実情を訴えたからだ。


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九五年沖縄少女暴行事件の元米海兵隊員 女性殺害後 自殺 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

九五年沖縄少女暴行事件の元米海兵隊員
  女性殺害後 自殺

九五年沖縄少女暴行事件の元米海兵隊員ケンドリック・リディット元受刑者(31)が、米国で知り合いの女子大生を殺害後、自殺したと、報じられている。
日本で五年間服役し、米国に帰っていたことを、この記事で初めて知った。

沖縄タイムズ二〇〇六年八月二五日記事、AP通信記事からの抜粋を下記に転載します。
ケンドリック・リディット元受刑者

ケンドリック・リディット元受刑者の写真も、沖縄タイムズ記事から転載。
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米ジョージア州のアパートで二〇日夜、住人の女子大生(22)が志望しているのを両親が発見、近くで男が自殺していた。地元警察が男の身元を確認したところ、1995年に沖縄県で起きた米兵による暴行事件で実刑判決を(確定)を受けた元米海兵隊員と判明した。AP通信などが二四日までに伝えた。
 米メディアによると、元隊員は、ケンドリック・リディット元受刑者(31)。地元警察は、元受刑者の知り合いだった女子大生に暴行した上で絞殺、その後刃物で自分の腕を切りつけ、失血死したとみて調べている。
 リディット元受刑者は、九五年九月、暴行事件で起訴された三人のうちの一人、レディット受刑者は九五年九月四日夜、沖縄県北部で海兵隊仲間二人と共謀し、買い物帰りの女児を車に押し込み、海岸近くで暴行したなどとして起訴された。九六年に懲役六年六月の実刑判決を受け確定した。県民の米軍基地縮小・撤去要求が高まる契機になった。
 元受刑者は日本で五年間服役し、米国に帰国したという。


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2006年7月18日の公判の様子 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

日本から裁判傍聴に参加されたアジア女性センター丹羽さんから、当日の公判の様子のレポートが届きましたので、転載します。
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2006年7月18日の公判の様子

私たちは午後1時から5時近くまで続いた公判の前と後に、KAISAKA(今回の裁判の女性支援組織16団体のひとつ、長橋さんが所属するカサナグの会とは長いお付き合い)のメンバーに、今回の裁判に関する具体的な話を聞きました。主に話してくれたのはバージニア・スアレス・ピンラック(Virginia Suarez-Pinlac)女性弁護士。彼女はLavor Advocates for Wokers’ Services で働いており、今回の裁判の弁護団の一員でもあります。彼女からお聞きした話と、実際に裁判に傍聴に言って理解したこと、感じたことなどをまとめます。
内容に間違いがあればそれは丹羽の理解の問題で、他の方には責任はないことを付け加えます。
7月5日、米大使館への抗議行動

これまで20人(本人ニコルさん、加害者スミスを含む)の証言で明らかになってきた事実関係

二コルさんは家族と、カンテン(街の食堂?)を経営していた。事件がおきたのは2005年11月1日のこと。オロンガポへ休暇で来ていた(91年の基地撤去後、98年に結ばれた比米地位協定による)米海兵隊(沖縄所属)兵士の一人と義姉アナリサ・フランコさんが友人で、彼女たちとともにニコルさんはバー・ネプチューンで時間を過ごした。
スミスが踊ろうと二コルさんを誘い、二人は席を立った。その際、ニコルさんは、スミスが外に連れ出そうとしたので義姉の友人米兵に目で訴え、ダンスのみに応じた。彼が了解の様子を見せたので席を立った。
その後の彼女の姿は、バーのガードマンが見ている。ニコルさんはひどく酔っており、スミスの背におぶさっていて、外に連れ出されていた。彼女が自分で歩ける状態ではないほどだった(つまり何らかの合意を示すことができるような状態ではなかった)とガードマンは証人としての証言でのべている。
別の証人となったガードマンは、はっきりとスミスを指して、彼がニコルさんをバンに乗せたと、実演入りで説明した。スミスは、彼に聞かれて、二コルさんは自分の連れだと言ったとも証言した。
次の証人は、基地労働者の男性。夜11時半ごろ、彼はバンから男性がまるでごみを捨てるかのように女性を扱い、彼女が下ろされ道路に倒れるのをみた。その労働者の男性が彼女を伴って警察へ届け出た。車には6人の男が乗っていたという。スミスはビールを片手に持っていた。
またラジオで翌日スービック基地のレイプ事件を耳にした警備責任者が、何か証拠物件は残っていないかと、周辺を探しにいき、下着と張り付いたコンドームを発見して届け出た。

スミス側は合意を主張。ニコルさんの記憶があいまいで信頼できないと主張している。
彼の上司が行け行けとはやして、スミスの行動を了解した。他に車内にいたうちの2人は同じ行動を取っていた。

最初にニコルさんに接した女性警察官は、彼女がぼろぼろの状態で、とてもセックスを楽しんだ女性とは見えなかったと証言している。また彼女の被害証言を記録している。

バンの運転手は、最初の聴取で、ギャングレイプであると証言していたが、1週間後に証言内容を変えて調書を取り下げた。よって証言は求めていない。
アナリサさんは、スービックベイの捜査員の一人から、事件の揉み消しを持ちかけられたことを証言している。

ニコルさんを診察した医師は、ニコルさんの体のあちこちの傷が、レイプ被害に特有のものであることを証言している。
前回証言した法医学者のラケル医師は、過去、日本にも行っているという経験豊富な誰もが認める第一人者の女性医師で、彼女は、ニコルさんの傷はレイプ被害の傷の特徴を持っていること、および、証拠(下着とコンドーム)の価値判断についてきっちり証言している。ただ、彼女は民間で活動している医師であり、政府関係者ではないため、裁判官に証言価値をきちんと理解させるために、再度、国家警察に関係する今回の証人・法医学者(男性)を申請した。内容的には、前回と相当程度重なる。

また米国犯罪捜査官3人の証人申請もしたがそのうち一人は外交特権で出廷を拒否した。後の2名は証言し、二人の間で性行為が行われた事実を認めた。ただし、彼らは合意であったというスミスの証言を補強している。
しかし同時に、これまで扱っているフィリピンにおける米軍関係の事件のうち、半分はレイプケースであることも証言している。

6月2日から開始された裁判で、すでに20人の証人が採用されて証言をしている。検察側は当初40人の証人を申請したが、最終的には30人に絞り、少なくとも後2人を予定している。その一人はアルコールの体内残量を調べる専門家であり、ニコルさんが警察で調べを受けていたときから逆算して、事件のころ、合意をしたり判断をしたりすることができる状態ではなかったことを示す予定。もう一人はニコルさんの記憶のあいまいさや、記憶が飛ぶことなどこそがレイプ被害者特有の状態であるということを証言する予定の女性精神科医である。

裁判は開始後、月・火・木・金と週4回のペースで進んできている。なぜこのようなマラソントライアルになったかというと、それは結論を出すまで1年しかないという地位協定に縛られているためである。

同乗していた男たちは6人だが、そのうち4人を起訴。実行犯のスミスとはやし立てて彼の行動をあおった男たち。

公判が開始される前に、ゴンザレス司法長官が、3人は従犯に過ぎないと、担当者たちの意向を無視して勝手に発言した。しかし裁判官はそれを取り入れなかった。検察主張どおり、4人を共同正犯として裁判を開始している。

相手側が印象つけようとしていることは、バー・ネプチューンはいかがわしい場所であり、それを承知で彼女は来ていた。そのようなふしだらな女であるとうこと。
ニコルさんはスミスの行為の最中、「“もっともっと”と積極的に要求し、楽しんでいた、下着はまったく破れてもいないし、暴行の後はみられない。」、「コンドームを試用していたことは何よりも合意があったこと、通常の性行為であったことを示している。」、「彼女はバージンではない。現に事件のまえ30日以内にもセックスをしている。」等などという、あまりにも古びた、従来も散々されつくした被害者を被害者として認めない、女性の側に責任を押し付ける主張を展開している。

裁判官は通常一人である。今回の事件は特殊であり注目もあるため、裁判所ではなく市役所庁舎特別会議室で行われている。

今回の公判の直前、容疑者のスミス上等兵が、弁護士を通じてAPの取材に応じたとのこと。書面による質問にFAXで答えたもの。「ここで私の人生の取り返しのつかない一年が奪わ
れた。もう嘘は出ないこと、人々が事実を知るようになることを願っている」。(06/7/16)

直ちにニコルさん側はすぐに抗議声明を出した。

当日市役所についたのは、公判予定時間の約50分前。法廷の開かれるフロアに着き、うろうろしていると、後ろから突然硬いものが私の背中を押すので振り返ってびっくり。銃を手にした米兵と思われる男が、4人の被告を従えて来ていた。目の前1m足らずのところを、スミスを含む4人が歩いていくのを、唖然としてみているばかり。後で写真をとることができたかもと、残念。

その後、バロットさんたちと一緒に、法廷に入る。
正面に裁判官、向かって左側に証人席。
その前に記録者席。中年の女性担当者は、機会の紙送りが不調なためか、たびたびストップを掛け、皆が見守るという感じ。なんと4時間の法廷を一人でずっと担当していた。もう一人男性担当者がテープレコーダーを回していたようだ。

裁判官席に向き合うように、長い机がセットされ、左手側に検察、右手側に被告人弁護団がずらりと座る。検察側は5人がすべて女性、弁護側は男性ばかりというのが一目で分かる構図だ。

そこから柵があり、委員会の傍聴席という風にフロアが区切られている。横長の椅子で一列12人くらい座れるものが8列ほど?席は9割がた埋まる状態だった。
最前列には、右側に被告人4人が平然と座っている。その前を通って回り、私たちは2列目に座った。私たちの前にいる親子を紹介された。母親と、ニコルさんのシスターといわれたが、裁判の過程で、裁判官の求めに応じて、証人が彼女をニコルさんだと指し示したので、びっくり。

裁判当初支援者たちは、被害者をどのように守るかで、彼女によく似た何人かの女性たちが固まって行動し、被害者を特定させたり、マスコミの写真撮影をさせないように努力をしたそうだが、本人証言もすんでおり、かまわないということだろうか。彼女は毎回母親とともに出廷しているとのこと。彼女は前回かその前か、公判開始前に、スミスを持っていたバッグで、バシンとぶったたいたということだが、今回の彼女の様子は、相当につらそうで、何とかできないものかと胸が痛む。

すぐ横の席には、法廷を描く若い男性や女性が5人ほど座っていた。さらさらと描き出し、水彩で色をつけていく。15分くらいで、様子を書きとめる彼らに、一枚コピーさせてくれないかと頼んだけれどまあ無理な話だった。彼らの一人が、私たちのすぐ前に座る母と娘をスケッチしているのを見て、もしかして彼女が、と思ったけれど、案の定だった。
被告人4人は、たびたびの女性たちの抗議が効いたのか、あまりおしゃべりはせず、ニヤニヤも少なく、姿勢よく座っていた。ガムをかみ続けている男もいたが。

今回は前半の1時間が、証人を採用するか否かに費やされた。つまり前回証人と内容的には重なることがおおく、改めて彼に証言させる必要があるかどうかという点だった。彼の資格や、経験、訓練期間、専門分野などをめぐってやり取りが続いたが、最終的に裁判官が採用を決めて休憩に入った。

後半はスクリーンとパソコンが持ち込まれ、証拠品の下着とコンドームが大きく映し出されるのをみながらの証言となった。パンティ、コンドーム、精液などの言葉のオンパレードで、当事者にとってのこの時間は拷問にも等しいものだったと思う。

最終的には、弁護側が、証人に対して反論したり、反対尋問をするのに必要な専門家の出廷が今回はできていないということで、反対尋問は次回、両方の専門家の都合をあわせて日程を設定するということで、閉廷となった。1時間も採用の可否で費やしたのは、弁護側がこの専門家証言を採用させないことで、前回の女性専門家の内容を、「民間の活動家に過ぎない」として効果を引きさげさせようとする予定だったことがよくわかった。

日本の裁判手続きでは、まず当事者の出廷はほとんどなく進む。書面でのやり取りも多く進み、実際の法廷ではその補完的な部分を中心に絞ったやり取りが行われるのが通常だ。また被害者本人に対する双方の尋問は、時間もあらかじめ限定され、ついたてが準備されたり、ビデオリンクを通じて別室で行われたり、それなりに被害者の人権に配慮したシステムが作られてきている(長い間の当事者支援の声が少しずつ形になってきたものだけれど)が、それに対してこの法廷の様相は、きついものだと思った。

また週4回の法廷というのは、関係者が仕事もやめ、ずっとそれに向き合わされ続けるということで、被害の側にとっての厳しさは想像を超える。1年間で結論を出すというこの取り決めの過酷さを改めて実感した。
証人採用の可否についてもすべてこの場でというのが優れているのかどうか、日本の法廷手続きとの異なり方について、気になるところだ。

支援グループのバロットさんたちが私たちを、盛んに日本からこの法廷を見るために来た、と紹介してくれたため、何人かの記者にインタビューを受ける羽目になってしまった。海外からも注目を集めているほど重大なことと意識してもらえるのはうれしいので、質問に答えることになったが、インクワイアラーの一面掲載には戸惑った。

裁判終了近く、一人の女性が傍聴席に座った。ラモスの妹?シャハニさんとのこと。この裁判の行く末や、比米協定の改善なども大いに提起されるべき問題だと痛感した。

基地撤去後、問題がどう変化してきているのか、ということも主要なテーマに、日本軍による元フィリピン「慰安婦」支援グループのネリア・サンチョさんたちが呼びかけた国際会議が8月にもたれるとのことだが、日本からの参加はどうなのか、確認してみたい。また沖縄などでどれくらい同様の被害があるのか、調査は同化なども聞かれたことで宿題になっている。沖縄強姦救援センターREIKOや「結」などが調査をされていたので、問い合わせなくてはならない。

今後の見通しについても弁護士に聞いてみた。検察側が自信を持って立証できると考えているのは、首班スミスの有罪。他の3人についてはまだなんともいえないが、スミスが、自分の上司に当たるカーペンテール上官に了解をとったといっていることから何とかできるのではないかと期待しているとのことだった。

いろいろ宿題も多いですが、本当に得がたい経験でした。こんな機会を得られたのは、皆さんが作ってこられた関係性の賜物だと思います。心から感謝します。


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